菱北電子

菱北電子株式会社の概要

菱北電子株式会社（りょうほくでんし、英称: RYOHOKU ELECTRONICS CORPORATION）は、かつて富山県富山市に本社を持っていた電気機器メーカーです。この会社は三菱電機と北陸電気工業の共同出資によって設立され、主にボタン型電池に使用される電極端子、電子銃、フィルター、そしてバックライト用の部品を製造していました。以前はカソードの生産もおこなっていましたが、その行程は最終的に終了しました。

歴史と沿革

菱北電子は1968年12月に設立されました。設立後わずか数か月後の1969年7月には、カラー電子銃の生産を開始し、技術と製品の発展を図りました。1998年8月には電磁波ノイズを防ぐフィルターの製造をスタートし、1999年6月からはボタン電池端子の製造も手掛けるようになりました。2005年6月には液晶用バックライト部品の生産を開始し、製品ラインをさらに多様化させ、時代のニーズに応えました。

しかし、2006年12月にはブラウン管用カソードの生産を終了し、その後の技術革新や市場の変化に直面しました。最終的に企業は、2013年3月に解散することとなります。企業の解散は、さまざまな要因が重なった結果と考えられ、特に電子産業全般における変遷や業界の競争激化が影響を及ぼしたと推測されます。

主な取引先

菱北電子は、ものづくりの基盤として強力な取引先と密接な関係を築いていました。特に、三菱電機株式会社、パナソニック株式会社、昭栄エレクトロニクス株式会社、そして株式会社コトヴェールなどが主要な取引先でありました。これらの企業との関係は、技術の革新や製品の品質向上に寄与したとされています。

終わりに

菱北電子株式会社の歴史は、日本の電気機器産業の変遷を象徴する物語とも言えます。数十年にわたって製造及び技術の発展を追求し続けた同社は、その技術力と製品の信頼性から多くの顧客に支持されていましたが、厳しい市場環境により幕を閉じることになりました。今では、菱北電子の足跡は、電気機器業界における重要な一ページとして語り継がれています。

もう一度検索