萩本和男

萩本和男について

萩本和男（はぎもと かずお）は、日本の著名な技術者であり、1955年1月8日に愛知県豊橋市で生まれました。彼は情報通信研究機構の主席研究員として知られ、過去にはNTTエレクトロニクスの代表取締役社長や、NTT先端技術総合研究所の所長も務めました。彼の業績は、情報通信技術の進化に寄与しており、特に光通信技術の分野での功績が評価されています。

学歴と初期のキャリア

萩本は1978年に東京工業大学（後の東京科学大学）工学部電気電子工学科を卒業し、1980年には同大学大学院理工学研究科の電気電子系修士課程を修了しました。大学では、末松安晴教授の授業で光通信の可能性を感じ、内藤喜之研究室に進み、荒木純道の指導の下で研究を行いました。1980年に日本電信電話公社に入社し、横須賀電気通信研究所に配属されました。

NTTでのキャリアの深化

その後、萩本はNTTにおいて様々な役職を歴任します。1994年にはNTT伝送システム研究所のグループリーダーに就任し、1998年にはNTT長距離通信事業本部の担当部長を務めました。その後も、NTTコミュニケーションズのネットワーク事業部やNTT未来ねっと研究所の部長職を歴任し、最終的には2009年にNTT先端技術総合研究所の所長に就任します。

特に彼のキャリアにおいて顕著なのは、世界で初めて低雑音・高出力のエルビウム添加ファイバ増幅器を実証したことです。この業績は、情報通信技術の発展に大きく寄与し、彼の名声を高めました。

受賞歴

萩本はその業績に対して多くの賞を受賞しています。1989年には光産業振興協会桜井健二郎氏記念賞を受賞。1994年には高柳記念電子科学技術振興財団高柳記念奨励賞や電子情報通信学会業績賞を受賞し、2005年には電子情報通信学会フェローに認定されました。その後も多くの賞を受賞し、注目の技術者としての地位を確立しました。

特筆すべきは、2016年に受け取った紫綬褒章で、この栄誉は彼の技術的貢献の証です。また2023年には日本国際賞も受賞し、多国籍な評価を受けています。

近年の活動

2018年には楽水会の会長を務め、2019年にはNTTエレクトロニクスの相談役として活動しました。2020年には退任し、2021年からは情報通信研究機構の主席研究員として新たな研究活動を開始しました。特に、Beyond 5Gの研究開発に携わっており、未来の通信技術の礎を築いています。

萩本和男の業績は、情報通信の発展に大きな影響を与え続けており、彼の技術と知識は次世代の技術者たちに受け継がれることが期待されています。

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