葉公超

葉公超の生涯と業績

葉公超（ようこうちょう、イェ・ゴンチャオ、1904年10月20日 - 1981年11月20日）は、中華民国の名を馳せた学者であり外交官です。彼は清華大学と北京大学で教授を務め、その後中華民国の外交部長及び駐米大使としても活躍しました。名は崇智とされますが、一般には公超という字で知られています。彼の祖籍は広東省広州府番禺県であり、学問と外交の分野でその名を刻んでいます。

幼少期と教育

葉公超は1904年に江西省九江府で生まれました。彼の父は早くに亡くなったため、叔父の葉恭綽によって育てられました。幼少期から彼の才能は際立っており、1920年にはアメリカに留学し、ベイツ大学とアマースト大学を卒業します。その後も学習を続け、イギリスのケンブリッジ大学でも教育を受けました。彼はその才能から「文学の天才、外交の奇才」と称されるようになり、著名な詩人T・S・エリオットとの親交を通じても知られるようになりました。

外交官としてのキャリア

1942年から葉公超は中華民国の外交官として英国大使館で勤務します。1950年には蔣介石の指名を受け、胡適の後を受けて外交部長に就任しました。彼の外交官としての功績の中で特に重要なのは、1952年4月に中華民国と日本との間で締結された日華平和条約に全権委員として調印したことです。この条約は中華民国にとって重要な国際的合意であり、彼の国際舞台での地位を確立するものでした。

さらに1954年3月、米華相互防衛条約に調印し、中華民国とアメリカの関係強化にも寄与しました。葉公超は1958年に駐米大使として就任しましたが、モンゴル人民共和国の国連加盟問題を巡って蔣介石と方針が対立し、1961年には帰国することになりました。帰国後は彼の影響力は薄れ、停職や監視下に置かれるなど厳しい状況に陥ります。

晩年の活動

晩年の葉公超は詩や書画に目を向けるようになり、その見解は次第に深まりました。彼は文化的な活動を通じて、また一つの知識人としての存在感を維持しました。1981年11月、台北で彼は逝去しますが、その追悼文や詩を捧げたのは彼の親友である陳香梅（クレア・リー・シェンノート夫人）でした。彼の生涯は、学者としてだけでなく、外交官としても大きな影響を持ち続けたことを示しています。葉公超の功績は、今日に至るまで多くの人に称えられています。

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