董軍

董軍（とう ぐん）

董軍（とう ぐん、1961年 - ）は、中華人民共和国の海軍軍人、政治家であり、現在、国防部部長を務めています。第20回中国共産党中央委員会委員でもあります。

経歴

1961年、董軍は山東省煙台市で生まれました。1978年に大連艦艇学院に入学し、卒業後は長年にわたり海軍の様々な機関で勤務しました。

彼のキャリアは着実に進み、中国人民解放軍海軍司令部軍事訓練部部長、北海艦隊副参謀長、海軍92269部隊司令員といった重要な役職を歴任しました。2012年7月には海軍少将に昇進し、その手腕が評価されました。

2013年には東海艦隊副司令員に任命され、沿岸防衛における責任を担いました。さらに、2014年12月には海軍副参謀長に転任し、より戦略的な意思決定に関与するようになります。

2017年1月には南部戦区副司令員に昇格し、中国の南部地域における軍事作戦を指揮する立場となりました。2018年7月には海軍中将に昇進し、その地位をさらに高めました。

2021年3月、董軍は海軍副司令員に任命され、同年8月には海軍司令員に昇格しました。そして、2021年9月には海軍上将という最高位に昇りつめました。

2023年12月29日、董軍は中華人民共和国国防部部長に任命され、中国の国防政策を統括する重責を担うこととなりました。

最近の報道

2024年11月27日、フィナンシャル・タイムズは、汚職に関する広範な調査の一環として、董軍が取り調べを受けていると報道しました。この報道は、彼の失脚の可能性を示唆するものとして注目されました。

しかし、中国外交部の毛寧報道官は同日中の定例記者会見で、この報道に対する質問に対し、噂話に過ぎないことを示唆しました。さらに、国防部の呉謙報道官は11月28日の記者会見で、董軍が汚職容疑で調査されているという報道を明確に否定しました。

12月5日には、国防部が同日に上海で開催された軍関係のシンポジウムに董軍が出席したと発表しました。この発表は、彼が依然として健在であることをアピールする目的があったと解釈されています。

董軍の国防部長としての今後の動向は、中国の軍事戦略や国際関係に大きな影響を与える可能性があるため、引き続き注目されています。

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