葵青コンテナターミナル

葵青コンテナターミナルについて

葵青コンテナターミナルは、香港の物流を支える重要な拠点であり、新界の葵涌（クワイチョン）と青衣島（ツィンイーとう）にまたがって位置しています。このターミナルは、香港経済において不可欠な役割を果たしており、貨物輸送の中心地として機能しています。

歴史と発展

1972年に葵涌地区に最初のコンテナターミナル（1号ターミナル）が建設され、その後、約20年をかけて8号ターミナルまで拡張されました。2000年代に入ると、葵涌に隣接する青衣島にも9号ターミナルが建設され、現在に至るまでターミナルの拡張と整備が進められてきました。

現在のターミナル概要

現在、葵青コンテナターミナルは合計24のコンテナバースを有しており、水深は15.5メートルに達しています。これにより、1万TEU（20フィートコンテナ換算）を超える大型コンテナ船も寄港可能となり、国際的な物流ネットワークにおける重要なハブとしての役割を担っています。年間取扱量は約1900万TEUに達し、香港全体のコンテナ取扱量の約70％を占めています。

運営会社

葵青コンテナターミナルは、以下の5つのコンテナターミナルオペレーターによって運営されています。

現代貨箱碼頭 (Modern Terminals Limited)
香港国際貨櫃碼頭 (Hong Kong International Terminals Limited)
中遠-国際貨櫃碼頭 (COSCO-HIT Terminals (Hong Kong) Limited)
亜洲貨櫃碼頭 (Asia Container Terminals Limited)
* 杜拜港貨櫃碼頭 (DP World)

これらのオペレーターが効率的なターミナル運営を支え、香港の貿易活動を円滑に進める上で重要な役割を果たしています。

コンテナ取扱量の変遷

葵青コンテナターミナルは、1989年から2004年にかけて世界で最もコンテナ取扱量の多い港湾として知られていました。しかし、2005年以降、香港の港湾料金が周辺地域よりも高いことや、華南地域の港湾の発展に伴う競争激化などの影響を受け、取扱量ランキングは徐々に低下しました。シンガポール、上海、寧波-舟山、深圳、広州、釜山、青島などの港湾が取扱量を伸ばし、2019年には香港の取扱量は世界8位となっています。これは、国際物流の変化と競争環境の厳しさを物語っています。

まとめ

葵青コンテナターミナルは、香港の経済活動を支える上で非常に重要なインフラです。コンテナ取扱量ランキングは変動しているものの、依然として香港の貿易において中心的な役割を果たしています。今後のターミナル運営やインフラ整備の動向が、香港の物流の将来を左右すると言えるでしょう。

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