蓬萊 (飲食店)

蓬萊（ほうらい）とは

「蓬萊」は、大阪市を中心とし関西地方で広く展開する中華料理の飲食店及び販売店です。特に豚まんの持ち帰り販売で知られ、大阪名物にも数えられております。

概要

1945年に設立された「蓬萊食堂」を母体に、1964年からその創業メンバーによって3つの別会社が設立されました。これにより以下の3社が誕生したのです。

• - 株式会社蓬萊（551蓬萊）
• - 株式会社蓬萊本館
• - 株式会社蓬萊別館

現在、一般的に「蓬萊」と聞くと551蓬萊を指すことが多いですが、これは551蓬萊が特に多くのテイクアウト店舗を展開しているからです。

沿革

蓬萊の歴史は、台湾の嘉義からやってきた羅邦強が1941年に岡山に移住したことに始まります。彼は、その後、大阪の難波で「蓬萊食堂」を開業しました。店名は、彼らが夢を持って故郷を離れ、日本にたどり着いたことから、桃源郷を意味する「蓬萊」に由来しています。

蓬萊食堂では当初カレーライスやうどんなどが提供されていましたが、神戸で人気の天津包子（肉まん）に触発されて、大阪でも豚まんの販売を始めます。その結果、芸人や力士を宣伝に起用し、実演販売も取り入れることで、商店街に多くの支店を構えるに至りました。

1962年に火災に見舞われたことを契機に、難波の3店舗はそれぞれ独立した会社として分かれました。現在の551蓬萊は、羅邦強の子・羅辰雄が2代目、さらにその息子の羅賢一が3代目を継いでいます。

551蓬萊の特色

551蓬萊は、現在5つの中華レストランと共に関西圏に50店舗以上のテイクアウトやイートインを展開しています。551蓬萊では冷凍の豚まんは販売しておらず、全て手包みの作りたてを提供しています。また、駅や空港などの店舗では持ち運びに適したチルド品も販売されています。

関西以外に住むファンも多く、訪れた際にはお土産として豚まんを購入する姿がよく見受けられます。さらに、期間限定で百貨店の催事でも取り扱われており、オンラインショップでの販売も展開されています。

551蓬萊という名称は、創業当時の店の電話番号「551」に由来しており、味やサービスが最も優れたものを目指す願いから来ています。また、広告として長年親しまれているCMには、吉本興業のなるみが出演し、「551の蓬萊が、ある時〜!!」という印象的なナレーションが多くの人に愛されています。

蓬萊本館の役割

蓬萊本館は、中華レストランの運営のほか、豚まんなどの冷蔵・冷凍食品をスーパーマーケットや通信販売を通じて卸売りしています。中華レストランでは、豚まんの手作り体験やテイクアウト販売を行っており、販売する商品はルートによって異なるため、同じ豚まんでも数種類が存在します。

たとえば、スーパーでは冷凍商品のビニールパッケージに入ったものが並び、駅売店では赤箱パッケージが、蓬萊本館の店舗で直接買えるものは白箱パッケージで販売されるなど、バリエーションがあります。

このように、蓬萊と551蓬萊は歴史や文化を背景に持ち、多くの人々に愛されている飲食ブランドとなっています。

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