蕭一傑

蕭一傑（シャオ・イージェ）について

蕭一傑（しょう いっけつ、1986年1月2日生まれ）は、台湾の屏東県出身の元プロ野球選手と通訳として知られています。彼は右投右打で、中華民国（台湾）の国籍を有し、日本に長期間居住したため、NPB（日本プロ野球）においては外国人枠の特例により日本人選手と同様に扱われました。登録名は日本語読みの「しょう いっけつ」で、背ネームは「SHOH」とされています。

経歴

プロ入り前

蕭一傑は、祖父から続く野球一家に生まれ育ちました。叔父の蕭良吉は台湾大聯盟のコーチを務めており、彼の影響も受けながら、幼い頃から野球に親しんでいました。小学3年生から野球を始め、当初は捕手や内野手としてプレーしていました。その後、日本の高校野球でのプレーを志し、2002年に宮崎県の日南学園高等学校に留学。そこで投手に転向し、全国高等学校野球選手権大会や選抜高等学校野球大会に出場しましたが、2年生の夏は公式戦に出場できず、3年生のときには選抜では登板の機会がありませんでした。

その後、奈良産業大学に進学し、主にリリーフとして起用された後、4年生からは先発投手として活躍しました。2008年春季リーグではMVPやベストナインを受賞し、大学通算成績は16勝1敗、防御率は驚異の0.63という成績を残しました。特に第57回全日本大学野球選手権大会においては、延長戦を含む連続試合で331球を投げるなど、特別賞を獲得しました。

プロキャリア

2008年の年、蕭一傑はドラフトで阪神タイガースから1位指名を受け、NPBにおいて初の台湾出身投手として契約しました。契約時には契約金9,000万円、年俸1,300万円で合意しました。

阪神タイガース時代

2009年、蕭はワールド・ベースボール・クラシックの直前に怪我を負ったため、代表入りを辞退。その後、一軍昇格もあったが、出場の機会は得られず、二軍では最多勝利を達成しました。2010年にはエースとして期待されたものの、一軍登板の機会には恵まれず、2011年にようやく初先発を果たしますが、敗戦投手となりました。2012年には一軍未登板で戦力外通告を受け、11月にはソフトバンクへ育成選手として移籍。

ソフトバンクホークス時代

2013年、ソフトバンクでも戦力外通告を受け、その後、台湾の中華職業棒球大聯盟において義大ライノズから指名され、背番号41でプレーを再開しました。2018年には再度戦力外を告げられるものの、その後は現役引退へと向かいます。

現役引退後

2019年からは北海道日本ハムファイターズに職員として勤務し、台湾出身選手の通訳として活躍しました。さらに2020年からは味全ドラゴンズで投手コーチとして活動しています。

プレースタイル

蕭一傑は、最速148km/hを記録する速球を持ち、制球力も兼ね備えた投手でした。彼のプレースタイルは多くのファンに支持されました。

蕭一傑の野球人生は、台湾から日本、そして再び台湾へと続くもので、その経歴は多くの若手選手にとっての手本となるでしょう。

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