藤吉佐緒里

藤吉佐緒里は、1987年4月9日に福岡県筑後市で生まれた日本の元女子バスケットボール選手です。身長178cm、体重67kgという体格で、主にガードフォワードのポジションを担いました。国内トップリーグであるバスケットボール女子日本リーグ（Wリーグ）において、強豪クラブであるシャンソンVマジックに長期間所属し、チームの重要な選手として活躍しました。

経歴

キャリアの初期

バスケットボールとの出会いは、地元の小学校時代に遡ります。その後、熊本市立桜木中学校に進学し、ジュニアオールスターに出場するなど、若くしてそのバスケットボールセンスを開花させました。

高校での飛躍

福岡県のバスケットボール名門校、中村学園女子高校に進学すると、チームのエースとして目覚ましい活躍を見せます。全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会（ウィンターカップ）では、最終学年である3年生の時にチームを劇的な優勝へと導き、高校バスケ界の頂点に立ちました。在学中には、将来を嘱望される逸材としてジュニア日本代表にも選ばれ、国際経験を積む機会を得ました。この高校時代には、「GOD」というコートネームで呼ばれており、その才能と人気は非常に高く、同じ世代で注目を集めていた東京成徳大学高校の吉田亜沙美選手（後にJX、現ENEOS所属）や、チームメイトであり後にタレントとして活動する中山明日実選手と共に、高校バスケットボール界で大きな注目を集める存在でした。

Wリーグでの活躍

高校卒業後、2006年にシャンソン化粧品に入社し、実業団チームであるシャンソンVマジックの一員となりました。プロ（実業団）選手としてのキャリアをスタートさせた後も、学生時代の活躍そのままに、チームの主力選手としてすぐに頭角を現し、Wリーグの舞台で確固たる地位を築きました。国内リーグでの安定したプレーに加え、U-21世界選手権の日本代表にも選出されるなど、若い頃から国際舞台での経験を重ねました。

日本代表として

フル代表チームにおいてもその実力が認められました。2009年には、ウィリアム・ジョーンズカップに出場する日本代表チームに初選出され、国際舞台でのキャリアを本格的にスタートさせました。翌2010年には、チェコで開催されたFIBA女子バスケットボール世界選手権（現・FIBA女子バスケットボールワールドカップ）の日本代表メンバーに選ばれるなど、世界のトップレベルの選手たちと競い合う貴重な経験を積みました。

プレイスタイルと人物

ポジションはガードフォワードですが、178cmという長身を持ちながらも、しなやかで柔軟な動きが特徴でした。特に、洗練された美しいシュートフォームから放たれるジャンプシュートを得意としており、得点源としてもチームに貢献しました。キャリアの中では、「生麩」という親しみやすいニックネームでファンやチームメイトから呼ばれることもありました。

現役引退

日本の女子バスケットボール界で長年にわたり活躍を続けた後、2017年のシーズン終了をもって現役から退くことを発表しました。2006年から2017年までの11シーズン、シャンソン化粧品（シャンソンVマジック）一筋でプレーヤー人生を全うしました。

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