藤岡千尋

藤岡千尋：ゲーム開発の道を切り拓いた異才のクリエイター

藤岡千尋（ふじおか ちひろ）は、1959年生まれの日本のゲームクリエイターです。アルファドリームにて取締役開発部長を務めていました。そのキャリアは、1983年のクリスタルソフト入社から始まり、開発者として多岐にわたる才能を開花させました。

多彩な才能を発揮したクリスタルソフト時代

クリスタルソフトでは、資材管理から開発へと職種を移り、プログラム、プロデュース、サウンドといった様々な分野で才能を発揮しました。PC-6001オリジナルタイトルである『リザード』では、サイドビューによるアクション戦闘を採用し、後の『テイルズ オブ』シリーズなどに繋がるシステムの基礎を築き上げました。

スクウェアでの活躍と任天堂との共同開発

1990年、クリスタルソフトがT&E SOFTに吸収されるのを機に、井手康二、笹井隆司らと共にスクウェア（現スクウェア・エニックス）へ移籍。大阪開発部の部長として活躍しました。1994年には東京本社へ異動し、任天堂との共同開発タイトルである『スーパーマリオRPG』のディレクターを担当。この経験が、後のアルファドリームにおける任天堂との共同開発のきっかけとなりました。

独立とアルファドリームでの新たな挑戦

1996年にデジキューブへ移籍し、コンビニエンスストア販売のソフトを制作した後、独立。1998年にヘッズアンドシェルを設立しました。その後、2000年にアルファドリームへ移籍し、任天堂の下請けとして開発指揮を担当しました。

音楽活動とファイナルファンタジーXへの参加

藤岡氏は、かつて音楽活動も行っており、「ミスターシリウス」というバンドでドラムを担当していました。その縁から、『ファイナルファンタジーX』では同バンドのメンバーである釜木茂一と共に「Otherworld」に参加。古巣であるスクウェアの作品で再びスティックを握ることとなりました（クレジットは田辺千尋名義）。

幅広いジャンルでの活躍

藤岡千尋氏は、ゲーム開発の傍ら、パーカッショニストとしても活動していました。手掛けた作品は多岐にわたり、『アースバウンド』、『ソフトハウス殺人事件』、『スーパーマリオRPG』など、数々の名作に関わってきました。

主な作品

アースバウンド
リザード
ソフトハウス殺人事件
スーパーマリオRPG：ディレクション
マリオ&ルイージRPG2：フィールドデザイン
マリオ&ルイージRPG3!!!：フィールドデザイン
マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー：メニューデザイン
マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX：ワールドデザイン
* トマトアドベンチャー：ディレクション（前川嘉彦と共同）

藤岡千尋氏は、ゲーム業界に多大な貢献をしたクリエイターとして、その功績は永く語り継がれることでしょう。

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