藤岡麻菜美

プロフィール

藤岡 麻菜美（ふじおか まなみ）は、1994年2月1日生まれ、千葉県出身の日本の女子バスケットボール選手です。主にポイントガードとしてプレーし、その優れたパスセンスとゲームメイク能力で知られています。ニックネームは「ネオ」。身長170cm、体重60kg。

キャリア

幼少期に地元の中山小学校でバスケットボールを始め、その後、市川第四中学校を経て千葉英和高校に進学しました。高校時代から将来を嘱望され、年代別日本代表にも選出され、U-18アジア選手権ではチームの準優勝に貢献するなど、国際舞台での経験を積みました。

筑波大学へ進学すると、チームの中心選手として活躍。2015年にはユニバーシアード競技大会の日本代表に選ばれ、チームを4位に導きました。大学ではキャプテンを務め、最後のインカレ（全日本大学バスケットボール選手権大会）ではチームを優勝に導き、自身も最優秀選手賞とアシスト王をダブル受賞するなど、学生バスケットボール界で最高の栄誉を手に入れました。

大学卒業後の2016年、国内女子バスケットボールのトップリーグであるWリーグに属する名門、JXサンフラワーズ（現ENEOSサンフラワーズ）に入団。ルーキーイヤーから頭角を現し、リオデジャネイロオリンピックの日本代表候補にも選出されるなど、日本代表の座に近づきました。

国際大会での活躍

日本代表としては、様々なカテゴリーで活躍を見せました。2010年のU-16アジア選手権から始まり、U-17、U-19の世界選手権やユニバーシアードなど、国際経験を豊富に積みました。特に印象深いのは、2017年のFIBA女子アジアカップでの活躍です。この大会で日本代表は優勝を果たし、藤岡選手も重要な役割を担って大会のベスト5に選ばれました。準決勝の対中国戦では、19得点、14アシスト、8リバウンドという、ほぼトリプルダブルに近い素晴らしいパフォーマンスを記録し、チームの勝利に大きく貢献しました。

試練と再起

JXサンフラワーズでは、怪我に悩まされる時期が多く、在籍した4シーズンのうち、出場試合数が20試合を超えたのは2シーズンにとどまりました。度重なる怪我の影響もあり、2020年5月29日、一度現役からの引退を発表しました。

引退後は、バスケットボールへの情熱を胸に、母校である千葉英和高校のアシスタントコーチに就任。後進の指導にあたりました。

しかし、コートへの思いが再燃し、わずか1年後の2021年5月6日、WリーグのシャンソンVマジックから選手としての復帰が発表されました。選手として再びプレーする傍ら、引き続き千葉英和高校でのアシスタントコーチも務めました。

現在

復帰後のキャリアにおいては、新たな困難にも直面します。2022年10月19日には、国内で診断例が少ないとされる国指定難病「家族性地中海熱」を患っていることを公表しました。病と向き合いながら競技を続けましたが、2023年2月22日には「方向性の違い」を理由にシャンソン化粧品を退団することを発表しました。

Wリーグを離れた後も選手活動を継続することを望み、現在は3人制バスケットボールのプロチームである東京ダイムに加入。5人制とは異なる形式のバスケットボールで、新たな挑戦を続けています。

華々しい代表での活躍、インカレ優勝、そして度重なる試練からの復帰と新たな挑戦。藤岡麻菜美選手のキャリアは、困難を乗り越え、バスケットボールへの情熱を持ち続けた軌跡と言えるでしょう。彼女は、ポイントガードとして、常にチームを勝利へ導くための判断力と実行力でコート上を支配し、多くのファンに感動を与えています。

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