藤森商会 (帯広市)

株式会社藤森商会

株式会社藤森商会は、北海道帯広市に本社を置く外食産業の企業です。帯広市を中心に、「カレーショップインデアン」などの店舗を展開し、地域に親しまれています。

沿革

藤森商会のルーツは、長野県出身の藤森熊作が1898年に下帯広村へ移住したことに始まります。当初は養蚕や製材業を手掛けていましたが、洪水被害により木材業を断念。その後、饅頭の製造販売に転じ、これが飲食業への足がかりとなりました。

1905年に鉄道が帯広まで開通すると、藤森は駅構内での待合所と駅売りの営業を始め、1906年に「藤森待合所」を開業しました。1924年に事業は二代目の藤森茂登恵に引き継がれ、1930年には「藤森食堂」と改称し、急成長を遂げます。しかし、第二次世界大戦の影響で1945年に一時廃業を余儀なくされました。

戦後、1946年に帯広駅前で藤森食堂を再開。1956年には有限会社藤森商会として法人化され、1961年には三代目の藤森照雄が社長に就任しました。照雄は新たな事業としてカレー専門店を着想し、準備期間を経て1968年に「インデアン」の最初の店舗を開店しました。

1974年にはファミリーレストラン「こんにちは」を開店し、一時3店舗を運営しましたが、1996年頃までに撤退しています。1978年にはふじもり本店ビルが建設され、1997年には株式会社へ移行しました。2006年には、創業者の曽孫にあたる四代目の藤森裕康が社長に就任し、現在に至ります。

カレーショップ インデアン

「カレーショップインデアン」は、藤森商会が展開するカレー専門店です。ほとんどの店舗がカウンター席中心の造りとなっており、注文から提供までの時間が短いのが特徴です。また、鍋を持参すればルーのみを購入することも可能です。

1968年の創業以来、順調に店舗数を増やし、1988年には最初のセントラルキッチンを稼働させました。その後、1994年と2011年にも新たなセントラルキッチンを設け、品質の維持と効率化を図っています。

2005年時点で帯広周辺と釧路に9店舗を構え、年間約130万食を売り上げ、2010年には11店舗で年間150万食を売り上げるほどの人気店となりました。2023年からは、長崎屋店（2024年1月閉店）を皮切りに冷凍カレーの販売も開始しています。

2024年3月現在、帯広市、音更町、幕別町、芽室町、釧路市で合計13店舗が営業中です。

帯広市: 西21条店、みなみ野店、西18条店、まちなか店、MEGAドン・キホーテ西帯広店、東5条店、エスタ帯広店
音更町: 音更店、なつぞら店
幕別町: 札内店
芽室町: 芽室店
釧路市: 釧路愛国店、釧路あさひ町店

「インデアン」は、帯広市民にとってソウルフードとも言える存在であり、長年にわたり愛され続けています。

外部リンク

北海道・帯広の家庭から自炊カレーを消した、恐るべきインデアン一族 - マイナビニュース
* 帯広へ行ったら「インデアン」のカレー！ - 北海道Likers（サッポロビール）

もう一度検索