藤田耕三 (法律家)

藤田耕三（ふじた こうぞう）

概要

藤田耕三は、1932年1月11日に生まれ、2023年12月31日に逝去した日本の法律家です。裁判官、検察官、弁護士としての実務経験に加え、教育者、研究者としても顕著な業績を残しました。その多岐にわたる活動は、日本の法曹界に多大な影響を与えました。

生い立ちと学歴

神奈川県出身の藤田耕三は、1950年に神奈川県立湘南高等学校を卒業後、東京大学法学部に進学しました。1955年には同大学法学部第1類（私法コース）を卒業し、在学中に司法試験に合格するという優秀な成績を収めました。

裁判官・検察官としてのキャリア

司法修習を経て、1957年に裁判官に任官しました。その後、1971年には東京地方検察庁検事に転じ、1947年からは総理府中央公害審査委員会事務局審査官も務めました。1981年には検察官特別考査会臨時委員に任命されるなど、検察官としても重要な役割を担いました。

1989年には千葉地方裁判所所長、1991年には東京地方裁判所所長、1993年には仙台高等裁判所長官、1995年には広島高等裁判所長官と、裁判官として数々の要職を歴任しました。

弁護士としてのキャリアと社会貢献

1997年に裁判官を退官し、弁護士登録を行いました。同年には公安審査委員会委員長に就任し、法曹界に留まらず、社会全体にも貢献しました。1999年には学習院大学法学部特別客員教授、内閣府司法制度改革審議会委員となり、教育分野にも進出しました。

2000年には田辺総合法律事務所に入所し、弁護士としての活動を本格化させました。2001年には東京都地方労働委員会会長、2002年には国土交通省中央建設工事紛争審査会会長、2003年には東洋大学評議員、理事、2004年には駿河台大学法科大学院客員教授など、数多くの要職を歴任しました。協和発酵工業株式会社監査役、取締役も務めた後、2009年には建設業適正取引推進機構会長、2011年には財団法人全国建設研修センター理事長となりました。

その他の活動

法制審議会商法部会・民事訴訟法部会委員、財団法人日本法律家協会常任理事、筑波大学夜間大学院外部評価委員会委員、東京大学法科大学院運営諮問会議委員、日本仲裁人協会理事、社団法人日本善行会副会長、日本医科大学外部評価委員会委員、一般財団法人日本ADR協会評議委員など、様々な分野でその専門知識と経験を活かしました。預金保険機構責任解明委員会特別顧問、慶應義塾大学法科大学院再発防止のための外部委員会委員、日本政策金融公庫評価・審査委員会委員など、企業統治や問題解決にも尽力しました。

研究活動と著作

藤田耕三は、実務家としての活動に加え、研究者としても積極的に活動し、数多くの著作を残しました。その研究成果は、日本の法曹界に大きな影響を与えています。

死去

2023年12月31日、91歳で逝去されました。その生涯は、日本の法曹界の発展と社会貢献に大きく貢献しました。

参考文献

* 田辺総合法律事務所

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