藤野恵美

藤野恵美

藤野恵美（ふじの めぐみ、1978年 - ）は、大阪府堺市生まれ、箕面市在住の日本の小説家、推理作家です。大阪芸術大学文芸学科を卒業後、児童文学から一般文芸まで幅広いジャンルで執筆活動を展開しています。2020年からは大阪芸術大学で講師、2022年からは客員准教授を務め、後進の育成にも力を注いでいます。

経歴と作風

藤野氏は、第20回福島正実記念SF童話賞佳作、第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞するなど、早くからその才能を発揮しました。

彼女の作品は、科学的懐疑主義の立場からオカルト現象を扱った児童文学シリーズ『七時間目の怪談授業』などが特に有名です。大阪大学教授の菊池誠氏など、疑似科学に批判的な立場の人々からも高く評価されています。また、『世界で一番のねこ』は、子役タレントの春名風花さんに影響を与えた本として紹介され、SNSを中心に話題となりました。

一般文芸作品では、『ハルさん』（創元推理文庫）が2013年の啓文堂大賞（文庫部門）を受賞しています。

彼女の作品は、その文学性の高さから、中学校や大学の入試問題にも採用されることが多く、教育現場からも注目を集めています。

多岐にわたる活動

執筆活動の傍ら、藤野氏は様々な分野で活躍しています。みちと近畿のショートストーリーコンテスト「小学生の部」や『ステーション文庫新人賞』などの審査員を務めるほか、書評漫才グランプリ in OSAKAの審査員も務めました。

また、堺市立東深井小学校、西宮市立鳴尾図書館、大阪市立中央図書館などでの講演会や、兵庫県私学会館での図書館関係者向けの講演会、箕面市立の小中学校でのオーサービジットなど、講演活動も積極的に行っています。さらに、創作サポートセンターでは「文章講座」や「エンターテインメントノベル講座」の講師を務め、文章表現や小説創作の指導にもあたっています。

受賞歴

2002年 - 「トイ・キッズ」で第20回福島正実記念SF童話賞佳作
2003年 - 『ねこまた妖怪伝』で第2回ジュニア冒険小説大賞
2013年 - 『ハルさん』で2013年啓文堂大賞

その他、『ぼくの嘘』『雲をつかむ少女』『しあわせなハリネズミ』で野間児童文芸賞候補となっています。

主な作品リスト

光文社
ショコラティエ
岩崎書店
ねこまた妖怪伝
KADOKAWA
わたしの恋人
ぼくの嘘
ふたりの文化祭
きみの傷跡
ねこまた妖怪伝 妖怪だって友だちにゃ!
ねこまた妖怪伝 いのちをかけた約束にゃ!
おなじ世界のどこかで
ジャイブ
怪盗ファントム&ダークネスEX-GPシリーズ
講談社
七時間目の怪談授業シリーズ
お嬢様探偵ありすシリーズ
雲をつかむ少女
しあわせなハリネズミ
アリス館
ゲームの魔法
世界で一番のねこ
学研
妖怪サーカス団シリーズ
光栄
金色のコルダシリーズ
徳間書店
紫鳳伝シリーズ
東京創元社
ハルさん
ポプラ社
初恋料理教室
見習い編集者・真島のよろず探偵簿シリーズ
子どもをキッチンに入れよう！
文藝春秋
淀川八景
新潮
涙をなくした君に

メディアミックス

ラジオドラマ
ラジオ深夜便　『淀川八景』より「あの橋の向こう」
関西発ラジオ深夜便　『おなじ世界のどこかで』
テレビドラマ
日曜ワイド　ハルさん〜花嫁の父は名探偵!?（原作：ハルさん）

藤野恵美氏は、小説家、推理作家として、また教育者として、多岐にわたる分野で才能を発揮し、社会に貢献し続けています。

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