藻谷浩介

藻谷 浩介

藻谷 浩介（もたに こうすけ、1964年6月18日生まれ）は、日本の著名な地域エコノミストであり、日本総合研究所調査部の主席研究員や日本政策投資銀行地域企画部の特別顧問として活躍しています。彼はまた、地域政党「京都党」の政策顧問も務めており、山口県周南市の出身です。

経歴

藻谷は山口県立徳山高等学校の理数科を1983年に卒業後、東京大学文科Ⅰ類に進学。その後、1988年に東京大学法学部を卒業し、日本開発銀行（現・日本政策投資銀行）に入行します。1990年から地域開発調査部に異動し、その後コロンビア大学経営大学院に派遣留学。1994年にMBAを取得し、帰国後は日本経済研究所の研究員として勤務しました。

彼は、2000年代に入ると、地域振興に関する多くの公職を歴任し、内閣官房の東日本大震災復興構想会議専門委員や国土交通省の社会資本整備審議会の臨時委員などを務めました。2012年以降は日本総合研究所の主席研究員として活動しています。

人物像

藻谷は、3兄弟の次男であり、兄は国際エコノミストの藻谷俊介、弟は古脊椎動物学者の藻谷亮介です。彼自身は広島東洋カープのファンでもあります。藻谷は地方の経済や歴史に強い関心を持っており、日本の鉄道網を完乗することにも挑戦しました。特に地域経済や観光、人口動態に関する詳細な調査を行い、全国各地で年間400回以上の講演を行っています。

主張と考え方

藻谷は都市の中心市街地活性化に関する独自の視点を持っており、彼の提言は「里山資本主義」と呼ばれています。これは、地域資源を活用した持続可能なシステムを構築することを目指しており、特に物資が不足しても安心を確保できる仕組みを強調しています。彼は日本の経済がマネー資本主義のみに依存すべきではないとし、地域内にお金と資源が循環する重要性を訴えています。

特に「里山資本主義」は、経済成長の刹那的な考え方ではなく、地域の自然環境と連携した経済活動を提唱しています。藻谷は自著の中で、日本社会が直面する過疎化や高齢化に対して、里山資本主義が解決策を提供しうることを示しています。

著作

藻谷は多くの著作を発表しており、中でも『デフレの正体』が広く知られています。この著作では、日本の経済問題を人口動態の観点から分析し、長期的な経済政策の必要性を訴えています。彼の視点は、従来の経済理論に挑戦するものであり、多くの反響を呼びました。

トラブル

藻谷の活動の中で、名誉棄損の裁判や公の場での意見対立なども経験しています。特にブログでの発言が問題視されたことがあり、これらは彼の見解の影響力を物語っています。

結論

藻谷浩介の活動は、日本の地域経済に対する新たな視点を提供し、地域の振興と活性化に大きく寄与しています。彼の理論や提言は、今後の日本社会における重要なフレームワークを形成する可能性を秘めています。

もう一度検索