蘆花恒春園

蘆花恒春園について

蘆花恒春園（ろかこうしゅんえん）は、東京都世田谷区粕谷にある都立公園です。一般的には、周辺の広場を含めて「芦花公園」と呼ばれることもあります。この公園は、明治から大正にかけて活躍した文豪、徳冨蘆花（とくとみろか）の旧宅が、彼の死後、東京市（現在の東京都）に寄贈されたことをきっかけに、武蔵野の自然が残る公園として整備され、一般公開されました。

園内には、広大な広場や児童公園の他に、徳冨蘆花の旧宅が当時のままの姿で保存されています。訪れる人は、蘆花が晩年を過ごした家屋や書斎、庭園などを通して、彼が晴耕雨読を旨とした生活ぶりを垣間見ることができます。また、園内には蘆花記念館があり、彼の遺品が展示されています。

歴史

1907年: 徳冨蘆花が東京・青山からこの地へ移り住み、自らの邸宅を「恒春園」と命名しました。
1927年: 徳冨蘆花が死去。
1937年: 蘆花の遺族が、東京市に蘆花邸の寄贈を申し出ました。
1938年: 2月27日、蘆花邸が公園として開園。その後、周辺の土地も順次整備され、現在の姿になりました。
2006年: 4月1日から2011年3月31日まで、指定管理者制度により財団法人東京都公園協会が管理を担当しました。
2008年: 「地域で創る、花いっぱい、トンボの飛び交う憩いの公園」として手づくり郷土賞を受賞しました。

主な施設

蘆花記念館: 蘆花の遺品が展示されています。
母屋: 蘆花が生活していた当時の建物です。
秋水書院: 蘆花の書斎と寝室で、幸徳秋水にちなんで名付けられました。
梅花書屋: 蘆花の書斎として使用されていた建物です。
竹林: 蘆花自身が手植えした竹林が残っています。
徳冨蘆花夫妻の墓: 墓碑銘は、蘆花の実兄である徳富蘇峰によって書かれています。

上記の施設は、厳密には旧宅「恒春園」のエリアに存在します。また、公園内には児童公園も設置されており、子供たちが遊ぶことができます。

近隣には、世田谷文学館（有料）があり、文学に興味のある方は合わせて訪れるのも良いでしょう。

アクセス

京王線「芦花公園駅」または「八幡山駅」から徒歩約15分。
常時開園しており、入園料は無料です。
蘆花記念館などの施設は、日中の時間帯のみ公開されており、こちらも無料で利用できます。

関連情報

外部リンク
蘆花恒春園 - 東京都公園協会
都立蘆花恒春園 - 世田谷区ホームページ
* 都立蘆花恒春園 (@ParksRoka) - X（旧Twitter）

蘆花恒春園は、歴史と自然が調和した、訪れる人々に安らぎを与える場所です。文学ファンだけでなく、自然を楽しみたい方にもおすすめの公園です。

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