虎尾俊哉

虎尾俊哉（とらお としや）は、1925年1月13日に生まれ、2011年1月5日に没した日本の歴史学者です。専門は日本古代史で、国立歴史民俗博物館と弘前大学で名誉教授を務めました。

生い立ちと学歴

虎尾俊哉は長崎市出身ですが、愛媛県松山市で生まれました。1943年に第五高等学校を卒業後、東京帝国大学文学部国史学科に入学。しかし、兵役のために一時休学し、1947年に卒業しました。その後、1952年に東京大学大学院（旧制）を満期退学しています。

研究活動

1953年に弘前大学理学部講師として教鞭を執り始め、1955年に助教授に昇進しました。1962年には「班田収授法の研究」で東京大学より文学博士の学位を取得。1965年に弘前大学人文学部助教授、1967年に教育学部教授となりました。1969年には文部省在外研修員としてロンドン大学に滞在し、1974年にはプリンストン大学で客員教授を務めました。1982年には弘前大学教育学部長に就任し、1983年に国立歴史民俗博物館教授となりました。1990年に定年退官し、名誉教授の称号を得ました。

主な研究テーマ

虎尾俊哉の主な研究テーマは、班田収授法や律令国家に関するものでした。彼の研究は、日本古代の土地制度や政治制度の解明に大きく貢献しました。また、古代東北地方の律令支配についても研究を行い、蝦夷（えみし）との関係を考察しました。

著書と編纂

虎尾俊哉は、数多くの著作を残しています。主な著書には以下のようなものがあります。

『班田収授法の研究』（1961年）
『延喜式』（1964年）
『律令国家と蝦夷』（1975年）
『日本の歴史文庫 3 奈良の都』（1975年）
『日本古代土地法史論』（1981年）
『古代典籍文書論考』（1982年）
『古代東北と律令法』（1995年）

また、以下の編纂にも携わりました。

『延喜式　神道大系古典編 11・12』
『延喜式　訳注日本史料』上中下
『弘仁式貞観式逸文集成』

記念論集

虎尾俊哉の業績を記念して、以下の論集が刊行されました。

『日本古代の法と社会』（1995年）
『律令国家の政務と儀礼』（1995年）
『律令国家の地方支配』（1995年）

家族

虎尾俊哉の長男である虎尾達哉も、日本古代史学者として活躍しています。

参考文献

虎尾俊哉教授略歴（「国立歴史民俗博物館研究報告」1990）

虎尾俊哉は、日本の古代史研究において重要な役割を果たした人物であり、彼の研究成果は今日でも多くの研究者に参照されています。

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