蛭田二郎

蛭田 二郎（ひるた じろう）

蛭田二郎は、1933年2月21日に茨城県北茨城市で生まれた日本の著名な彫刻家であり、教育者です。彼は日本芸術院の会員であり、日展の常務理事、日本彫刻会の理事長、岡山県美術家協会の会長を務め、岡山大学と倉敷芸術科学大学の名誉教授でもあります。彼の作品は、特に女性像や子供をテーマにしたものが多く、精緻で感性豊かな表現が特徴とされています。

教育とキャリア

蛭田は1958年に茨城大学教育学部を卒業し、同年に第6回日彫展に「少女の首」を出品して初入選を果たしました。以降も1962年の第10回日彫展で「ポーズ」により奨励賞を受賞し、1963年には日彫会の会員となります。彼は1965年から新日展にも参加し、その後も1966年から1969年にかけて特選や菊華賞を受賞しました。1970年には日展の会員に、1972年から岡山大学で教え始めて以来、多くの学生を指導してきました。

主な作品と受賞歴

蛭田の主な作品には、岡山市の桃太郎大通り沿いにある『ももたろう』シリーズの彫刻群や、郷里の茨城県北茨城市にある『七つの子』の像が含まれています。1996年には第28回改組日展で「告知」により文部大臣賞を受賞し、その後も多くの栄誉を受けました。2002年には第33回改組日展で「告知-2001-」を発表し、日本芸術院賞を受賞。また、2016年には彼の作品を展示する「蛭田二郎彫刻ギャラリー」が公共の宿「マウントあかね」に設立されました。

近年の活動

蛭田は2018年11月に秋の叙勲で旭日中綬章を受章し、その業績が評価されました。彼は今もなお、日本の彫刻界や教育界でその存在感を発揮し続けています。また、作品集『蛭田二郎彫刻作品集』が求龍堂から出版され、多くの人々に彼の作品が紹介されています。さらに、彼が運営する「桃太郎大通りアートミュージアム」も訪れる者に新たな芸術の体験を提供しています。

蛭田二郎の彫刻は、彼の豊かな感性と深い思索を反映しており、鑑賞者に多くの感動をもたらします。

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