行定勲

行定勲 (ゆきさだ いさお) に関する詳細

行定勲は、1968年8月3日に熊本県熊本市で誕生した日本の映画監督及び脚本家です。幼少期、熊本城で黒澤明監督の『影武者』の撮影現場を目撃し、映画制作の道を志しました。熊本県立第二高等学校を卒業後、映像を学ぶために東放学園映画専門学校に入学しました。在学中に製作会社に就職し、岩井俊二監督のテレビドラマ『GHOST SOUP』や『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』で助監督を経験しました。

その後、劇場映画の助監督としても活動し、岩井俊二の『Love Letter』や『スワロウテイル』、さらにはハル・ハートリーの『フラート』にも参加しました。1997年に初の長編映画『OPEN HOUSE』を監督し、これが彼の出発点となります。『OPEN HOUSE』は第2回みちのく国際ミステリー映画祭で新人監督奨励賞を受け、一部の業界関係者から注目を浴び始めました。

その後、行定監督は2000年に『ひまわり』で劇場公開デビューし、2001年の『GO』で一躍有名になります。この作品は日本アカデミー賞の作品賞及び複数の主演、助演賞を受賞し、彼の名声を確立しました。続いて『世界の中心で、愛をさけぶ』や『北の零年』、『春の雪』などのヒット作を生み出し、ヒットメーカーとしての地位を築きました。

2002年には辻仁成原作の『サヨナライツカ』の監督を予定していましたが、クランクイン直前に降板することとなりました。それにもかかわらず、彼は2006年には第1回目のラジオ番組『月刊行定勲』を故郷のFM局でスタートし、翌年からは舞台演出にも挑戦しています。

行定のキャリアの中で、特に注目すべきは2010年の映画『パレード』が第60回ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞したことです。さらに、2018年には『リバーズ・エッジ』でも再びこの賞を受賞しました。また、2020年には新型コロナウイルス感染症の影響で公開が延期された映画をリモートで制作し、短編映画『きょうのできごと a day in the home』をYouTube Liveにて公開しました。

代表作

行定勲の作品には、長編映画、短編映画、ドラマ、舞台といった多岐にわたるジャンルがあります。代表的な長編映画には以下のものがあります：

• - 『OPEN HOUSE』 (1998年)
• - 『ひまわり』 (2000年)
• - 『GO』 (2001年)
• - 『世界の中心で、愛をさけぶ』 (2004年)
• - 『北の零年』 (2005年)
• - 『春の雪』 (2005年)
• - 『パレード』 (2010年)
• - 『リバーズ・エッジ』 (2018年)

また、彼は多くの脚本や演出も手掛けており、テレビドラマやCM、ミュージックビデオの制作にも携わっています。彼の作品は多くの映画祭で賞を受賞しており、特に『GO』や『リバーズ・エッジ』は受賞歴が豊富です。

行定勲は、視覚的にもストーリー的にも独創的なアプローチで多くのファンに支持され続けており、日本映画界において重要な位置を占める人物となっています。彼の今後の活躍に多くの期待が寄せられています。

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