装甲騎兵ボトムズ 鋼鉄の軍勢

装甲騎兵ボトムズ 鋼鉄の軍勢

『装甲騎兵ボトムズ 鋼鉄の軍勢』は、1999年9月30日にタカラ（現在のタカラトミー）から発売されたプレイステーション向けのゲームです。この作品は、サンライズが手掛けた人気テレビアニメ『装甲騎兵ボトムズ』を基にした家庭用ゲームの5作目であり、これまでの3Dシューティングスタイルとは一線を画し、初めてシミュレーションゲームの形で提供されました。

このゲームは、同年にリリースされた『ライトニングスラッシュ』と同じく、オリジナルの作風を持ち、新たにデザインされたメカやキャラクターが登場します。メカデザインは著名な大河原邦男氏、キャラクターデザインは塩山紀生氏が担当しており、それまでのボトムズシリーズにはなかった独自の魅力を生み出しています。

本作では、雪上での戦闘シーンが新たに追加され、オリジナルのAT（アーマード・トルーパー）も新たに描かれています。さらに、原作者である高橋良輔氏の別作品『太陽の牙ダグラム』のような政治的なストーリーラインも盛り込まれており、特にシリーズファンにとって興味深い要素が多く存在します。たとえば、原作の主人公キリコ・キュービィーに関連するシーンや、OVA『赫奕たる異端』の設定も含まれています。

ゲームシステムの詳細

ゲームはターン制で進行し、プレイヤーは各パイロットに移動や攻撃を指示することで敵を撃退していきます。全てのパイロットが行動した時点で1ターンが終了し、次のターンに移ります。各パイロットにはAP（アクションポイント）が与えられ、行動に応じて消費されます。APが不足すると行動ができなくなり、疲労が溜まることで次ターンの行動順も遅れ、武器の命中率にも影響が出ることがあります。

また、行動が終了するとAPは全回復し、地形の高低差を利用することで戦略的に有利に戦うことも可能です。マップクリア後にはランクが付与され、攻略の結果に基づいてストーリーが変化します。

ストーリー

このゲームは3つの章からなり、設定は百年戦争の末期にまで遡ります。第一章では、世界に名高いヂヂリウムの産地である惑星マグダレナがバララント軍に攻撃されている中、愛国心から立ち上がったハザウェイが指揮する部隊の物語が描かれます。第二章では、ハザウェイ中隊が占領された後に、再びマグダレナの独立を目指して立ち上がる様子が展開されます。

登場キャラクター

主人公のマックスウェルをはじめ、様々なキャラクターが登場し、物語は進展します。例えば、元貴族で軍人となったハザウェイや、彼の部隊の仲間たちも重要な役割を果たします。特にハザウェイの壮絶な運命は、プレイヤーに感情的な深みを提供します。

総評

『装甲騎兵ボトムズ 鋼鉄の軍勢』は、手に汗握る戦略が求められるシミュレーションゲームであり、豊かなストーリーとキャラクターが魅力的に描かれています。原作ファンはもちろん、新たにボトムズの世界を知りたいと考えるプレイヤーにも非常に魅力的な作品となっています。

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