裕木奈江

概要

裕木奈江（ゆうき なえ、1970年5月12日生まれ）は、日本を代表する女優および歌手であり、神奈川県横浜市瀬谷区出身です。彼女はテックスエージェンシーに所属し、海外では「NAE」の名義で活動しています。

略歴

裕木は1987年に伊藤正次演劇研究所に入所し、翌年には東京アクターズスタジオの第1期生として学びました。1988年には映画『ソウル・ミュージック ラバーズ・オンリー』で本名の田沢奈江としてデビュー。続いて1990年に公開された『曖・昧・Me』で主演を務め、名声を獲得しました。彼女の芸名「裕木奈江」は、作家の五木寛之によって名付けられたものです。90年代には多くのテレビドラマやCMに出演し、特にJRAのCMでは高倉健と共演しました。さらに、フジテレビの連続ドラマ『ウーマンドリーム』では主題歌「泣いてないってば」を歌い、アルバムを8枚リリースしました。

また、1992年のドラマ『北の国から'92巣立ち』では松田タマコを演じ、1993年の『ポケベルが鳴らなくて』では家庭を壊す役を演じました。これらの役は多くの女性視聴者から好感を得られず、その結果、メディアからの厳しい批判を受けることとなりました。裕木はバッシングについて後に「忙しさからそれを気にする余裕がなかった」と振り返っています。

1997年には所属事務所が倒産し、「コムスシフト」に移籍。以降はアイドル業を離れ、舞台や映画へと活動の焦点を移しました。1999年には写真集『UNRELEASED FILMS』を発表し、初めて全裸の姿を披露します。2001年の『光の雨』では冷酷な新左翼の幹部役に挑みました。

海外進出

2004年から1年間、文化庁の新進芸術家海外研修制度を用いてギリシャに留学し、英語と演劇を学びました。この留学は、彼女が演劇の起源であるギリシャに対する強い関心を持っていたことから実現したものでした。留学後は、2006年にクリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』にNAE名義で出演し、ハリウッド進出を果たしました。その後も、デヴィッド・リンチ監督作品に出演し、『ツイン・ピークス The Return』ではアジア人として唯一の出演を果たしました。

私生活と人物

裕木は1999年に11歳年上のヘアメイクアーティストと結婚し、米国ロサンゼルスに移住しましたが、2009年に離婚しました。彼女は横浜市立三ツ境小学校から神奈川県立都岡高等学校を卒業し、興味深いエピソードとして『インランド・エンパイア』では当初エキストラ役としての出演予定だったものが、監督の気に入り役に抜擢されることとなりました。また、大のラジオ愛好家であり、数々のラジオ番組に出演しました。

さらに、裕木は『ファイアーエムブレム』のCMイメージキャラクターとして起用され、自身がこのゲームを好んでいることを度々メディアで語っています。彼女の趣味の一環としてゲームがあることからも、親近感を覚えるファンも多いでしょう。彼女は2023年1月には、YouTubeチャンネルを開設し、自身のファンとの新たな交流を図っています。これにより、キャリアの幅を広げ続ける裕木奈江の活躍が期待されます。

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