西口ドア

西口ドア

「西口ドア」は、お笑い芸人を中心とするギャグプロレス団体「西口プロレス」からスピンオフしたイベントとして誕生しました。西口エンタテインメントによって運営され、西口プロレスの姉妹団体のような位置づけで活動しています。

概要と特徴

西口ドア最大の特徴は、通常のプロレス興行で使用されるリングではなく、安全マットを敷き詰め、見えないロープを設定した特設マット上を主な戦いの場としている点です（この形式は、初期の西口プロレスも同様でした）。

また、西口プロレスがお笑い芸人を主体としているのに対し、西口ドアには役者、ミュージシャン、声優など、様々な分野のパフォーマーが集結します。これにより、お笑いだけでなく、演劇的な要素や音楽的なパフォーマンスが融合した、多様なスタイルの試合や寸劇が展開されます。

西口プロレスが掲げる「安全第一、筋肉禁止、台本重視」という三箇条をさらに発展させ、西口ドアでは「超安全第一、超筋肉禁止、超台本重視」を標榜しています。これはパフォーマンスとしてのプロレスを徹底し、怪我のリスクを極限まで抑えるという強い意志を示しています。しかし、中には格闘技や学生プロレスの経験者も参加しており、予想外の熱のこもった攻防が見られる場面もあります。

運営面でも、西口プロレスの主要スタッフが異なる役割で関わるなど、実験的な要素が多く取り入れられています。例えば、西口プロレスでリングアナウンサーを務めるぴんぽんず「最高」川本氏が西口ドアではCEOを務め、レフェリーのガラ林氏が実況を担当するなど、本編とは異なる視点からの試みが行われています。また、西口ドアでの活躍を経て、ばってん多摩川氏、棚ボタ弘至氏、小橋太っ太氏のように、西口プロレス本編へと昇格する選手も輩出しています。

プロレスのオマージュという点では、昭和プロレスへの傾倒が強い西口プロレスに対し、西口ドアでは2015年頃からは現代プロレスのムーブメントやキャラクターを模したオマージュが多く見られるようになり、より現在進行形のプロレス文化を取り入れたスタイルとなっています。

活動場所と歴史

初期は新宿ロフトプラスワンを中心に興行を行っていましたが、その後は阿佐ヶ谷ロフトAや新宿御苑のインドカレーパペラなどに拠点を移し、定期的にイベントを開催しています。これらの常設会場での興行に加え、浅草ROXまつり湯での出張試合や、大阪、福島といった地方への遠征興行も行うなど、活動範囲を積極的に広げてきました。年に一度の記念大会などでは、新木場1stRINGや新宿フェイスといった本格的なリングが設置された会場を使用することもあり、普段とは異なる迫力の試合を展開します。

団体の歴史における大きな節目として、2013年の最終興行では、当時エースとして活躍していたばってん多摩川氏が卒業しました。同時期に小蝶野正洋氏、ダンプ坂本氏、シャッターチャンスわか氏、痛風丸氏といった主要メンバーが次々と離脱し、団体の世代交代が進む契機となりました。

タイトル

西口ドアには「WGDヘビー級王座」というタイトルが存在します。これは「ワールド・グレート・ドア」の略称であり、団体の頂点を象徴するベルトとして、熱い（そして笑いを誘う）タイトルマッチが行われています。

主な参戦者・スタッフ

西口ドアの舞台を彩る個性豊かなパフォーマーやスタッフ陣は以下の通りです。

主要参戦選手

佐野うさぎ（ダルシム、ジェフ・パーティー、ウルトラマンなど複数のキャラクターを経て、2017年に引退。一時的にウルトラマンキャラを復活させたことも。）
棚ボタ弘至
よしえつねお（腐れ外道、副キャプテンニュージャパン、アニマルハマグリ、秋山不純、ミロ・ハダカラスなど）
メガネくん（クリュー）
獣珍サンダーライガー
梶慧
東条翼
JD（イージル）
中邑珍輔
後藤物央紀
オカダ・デパチカ
ミニ沢光晴
小橋太っ太
どさんこ室田
蛾野正洋
河ちゃん
シュウソウランド
ザ・シロートカブキ
四角藤曲がり道、見た目が邦昭

限定参戦選手

新井健一郎
チャンス大城
吉田メタル

過去の主要参戦選手

ばってん多摩川
小蝶野正洋
ダンプ坂本（番長：坂本ガソリン）
シャッターチャンスわか
ミスターマジック
橋爪ヨウコ
ガンジー横須賀
春麗（服部レオナ）
ギブ大谷
野村龍之介（ぽっけもん）
RIHO
琴音
ザ・シロードサスケ（紳士服の成田）
越中シロート
小高山善廣

スタッフ

マトン林（レフェリー）
レバー林（レフェリー）
最高川本CEO（実況）
ガラ林（実況）
アントニオ小猪木（解説）
ユンボ安藤（解説）
青木美沙子（アシスタント）

西口ドアは、西口プロレスとは一味違う、多様な才能が融合した実験的なギャグプロレスとして、観客に常に新たな驚きと笑いを提供し続けています。

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