西園寺実宣

西園寺実宣（さいおんじ さねのぶ）は、戦国時代の公卿として知られています。右大臣である西園寺公藤の子として生まれ、公卿社会で重要な地位を占めました。

経歴

実宣は明応8年（1499年）に叙爵を受け、そのキャリアをスタートさせました。その後、順調に昇進を重ね、永正9年（1512年）には参議に任じられ、公卿の一員として名を連ねることになります。永正11年（1514年）には権中納言にまで昇進しますが、永正17年（1520年）には突如として伊予国へ下向します。この時代の公卿が地方へ下向する背景には、経済的な困窮があったと考えられています。実宣も例外ではなく、経済的な理由から地方へ身を寄せることになったのでしょう。

しかし、天文元年（1532年）になると、実宣は再び京都へ戻り、翌年からは朝廷に再度出仕します。天文4年（1535年）には内大臣、天文6年（1537年）には左大臣に任命され、その地位を天文9年（1540年）まで務めました。この間、左近衛大将も兼務しており、武官としても重要な役割を担っていたことがわかります。しかし、天文10年（1541年）に46歳という若さで薨去しました。

系譜

実宣の家系は以下の通りです。

父：西園寺公藤
母：不詳
妻：正親町三条実望の娘
男子：西園寺公朝（1515年 - 1590年）
男子：西園寺実源
男子：西園寺実雄
女子：慶福院 - 伏見宮邦輔親王御息所
妻：久我通言の娘

実宣の長男である西園寺公朝は、父の後を継ぎ、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍しました。また、娘の慶福院は伏見宮邦輔親王の側室となり、皇室との繋がりも持っていました。

西園寺実宣は、戦国時代の公卿として、その時代を生き抜いた人物です。経済的な困難を抱えながらも、最終的には左大臣にまで上り詰め、朝廷において重要な役割を果たしました。彼の生涯は、戦国時代の公家社会の厳しさを示すとともに、その中で生き抜いた人々の逞しさを伝えています。

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