西城正明

西城正明の人物像とキャリア

西城正明（さいじょう まさあき）1954年10月29日生まれ、日本プロボウリング協会の名選手であり、プロボウラーとしてのキャリアを持つ実力派です。彼の本名は大野正昭で、東京都江東区に生まれました。家族は8人兄弟で、姉に五月みどり、妹には小松みどりがいます。また、甥には西川哲がいます。

幼少期とデビューまで

西城の実家は江戸川区平井に位置する精肉店で、9人兄弟の家庭に育ちました。ボウリングの道に進む前は、クラウン系の歌手として活躍していましたが、1970年に日本プロボウリング協会（JPBA）に8期生としてプロ入りを果たしました。この時のライセンス番号は190です。

プロ活動と成績

西城正明は、男子プロトーナメントにおいて、通算で35勝を挙げています。これは矢島純一の41勝、酒井武雄の36勝に次ぐ記録であり、彼は公認パーフェクトを17回達成し、800シリーズも7回記録しています。西城の通算獲得賞金は131,793,000円に達し、これは酒井武雄に次いで歴代2位という特筆すべき成績です。

彼の投球フォームは美しく、整った容姿も相まって多くのファンを魅了しました。また、テレビ東京系の「ザ・スターボウリング」に出演した際には、特有の技術を披露し、レーンのオイルを削りながらボールを投じて、ストライクを連続で取る様子を見せました。1972年1月7日には、ハイシリーズ9の合計スコア2433ピンを打ち出し、この記録は未だ破られていません。

プライベートとその後

プライベートでは、1974年に女子プロボウラーの須田開代子と結婚しましたが、1985年に離婚し、一男をもうけました。1977年には第11回全日本プロボウリング選手権大会で優勝し、自身のキャリアにおいて重要な全日本タイトルを獲得しました。

1984年にはカラオケスナックを開業しましたが、約5年後に火災に見舞われ、経営は困難を極めました。さらに、1996年にはアメリカで開催されたPBA Senior Invitationalに出場し、日本人として初めての優勝を遂げました。

2009年には家庭料理店『おひまなら来てネ』を横浜で開店しましたが、健康上の問題により短期間で閉店を余儀なくされました。経営は順調であったものの、料理の単価の低さやサービス内容が影響し、経済的には厳しい状況でした。また、彼の姉である五月みどりからの厳しさも影響を及ぼしました。

2010年2月27日に、彼は日本プロボウリング協会へ退会届を提出し、プロボウラーとしての生活に終止符を打ちました。しかし、2018年には「時代を超えてファンから愛されたカリスマボウラー」として、JPBAより殿堂入りを果たしました。これにより、彼の卓越したボウリングと影響力がしっかりと評価されることとなりました。

西城正明は、彼の成績や持ち味により、日本プロボウリングの歴史の中にその名を刻んだ特別な存在と言えます。

もう一度検索