西尾和美

西尾 和美（にしお かずみ）

西尾和美は、1945年6月8日生まれの岐阜県出身で、アメリカに在住するサイコセラピストであり、専門的な知識を活かして人間総合科学大学の客員教授としても活動していました。彼女の豊富な経験と専門的な視点から、アダルトチルドレンやドメスティックバイオレンスについて深く掘り下げ、多くの人々に寄り添った治療を提供していました。

経歴と学歴

和美さんは、南山大学で学士号を取得後、東京学芸大学大学院で修士号を名乗り、さらにサンフランシスコ州立大学大学院で別の修士号を取得しました。その後、バークレー大学の臨床心理学大学院（CSPP）にて博士号を取得し、心理学の知識を一層深めました。これらの学びを通じて、彼女は心理療法の分野での専門家としての地位を確立していきました。

実践と活動

和美さんは、毎年9月ごろに日本を訪れ、アダルトチルドレンを対象としたセミナーや医療関係者向けの講座を開催していました。彼女が特に注力したのは、アダルトチルドレン向けのセラピー「リプロセスリトリート」で、この新しいアプローチを開発しました。また、そのセラピーを実施できる人材を育成するための講座も設け、多くのカウンセラーを支援しました。

西尾和美の著作も多数あり、特にアダルトチルドレンに関する内容が多く取り上げられています。
彼女の著書には、2012年に発表された『リフレーム 一瞬で劇的な変化を生みだすカウンセリングの技術』や、2009年の『西尾和美の アダルトチルドレン癒しと回復のためのセルフスタディキット』があり、これらの作品を通じて彼女の技術とアプローチが広く知られるようになりました。

2009年の著作である『機能不全家族―「親」になりきれない親たち』や、1998年の『アダルト・チルドレン癒しのワークブック―本当の自分を取りもどす16の方法』は、読者に対し具体的な心理的な知識と実践を提供しました。また、心の傷を癒すカウンセリングについて詳細に述べた『心の傷を癒すカウンセリング366日』も、治療に取り組む人々にとって有用なガイドとなるでしょう。

西尾和美は、彼女の一生を通じて、多くの人々の心の癒しをサポートし、アダルトチルドレンなどの問題に焦点を当てた独自の理論と実践方法を広めました。2019年7月5日に惜しまれつつ亡くなるまで、彼女の影響は心理療法の分野において計り知れないものがありました。彼女の活動と著作は、今も多くの人々に勇気と希望を与えており、心の問題に正面から向き合うことの重要性を教えてくれます。

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