西川扇藏 (11世)

十一世 西川 扇藏

十一世西川扇藏（にしかわせんぞう）は、1960年2月1日生まれの日本舞踊家であり、西川流の宗家を担う存在です。彼の本名は西川均であり、東京都港区にて誕生しました。父である十世西川扇藏から受け継いだ伝統をもとに、日本舞踊の舞台で活躍しています。

経歴

西川扇藏は、1963年に3歳で初舞台を踏み、その才能を早くも世に示しました。彼は東洋英和幼稚園を経て、港区立麻布小学校、三河台中学校を卒業し、さらに早稲田大学高等学院を経て1984年に早稲田大学第一文学部演劇専修を卒業しました。大学時代には演劇に対する深い理解と技術を培い、その後のキャリアに活かしています。

1987年から1989年にはロンドンにて言語教育とモダンダンスのトレーニングを受けました。特にLABAN CENTERでは舞踊理論などを学んでおり、国際的な視野を持つ舞踊家へと成長しました。1993年には歌舞伎座にて五代目西川箕乃助を襲名し、西川流の伝統的な作品を次世代へと伝承する重要な役割を果たし始めました。

彼は古典作品の上演だけではなく、自身の振付作品も数多く発表しており、舞踊の可能性を広げています。加えて、2001年からはNHK大河ドラマや朝ドラなどの所作指導にも携わっており、幅広い活動を展開しています。彼が関与した作品には「北条時宗」や「新選組！」、「篤姫」などがあり、その演技指導は高く評価されています。

また、宝塚歌劇団やOSK日本歌劇団においても振付けを行い、多様な舞台で日本舞踊を紹介しています。2009年には、日本舞踊の魅力を広めるために、同世代の舞踊家たちと「五耀會」を結成し、舞台芸術としての日本舞踊を標榜しながら活動しています。

受賞歴・栄典

十一世西川扇藏はその業績に対して、多くの賞を受賞しています。2018年には芸術選奨文部科学大臣賞、2021年には日本芸術院賞、2022年には紫綬褒章を受章しています。さらに2023年には重要無形文化財「日本舞踊」の総合認定保持者に認定されており、その業績と努力が多方面から評価されています。

2024年7月29日には西川流宗家十一世西川扇藏としての正式な襲名が予定されており、今後ますますの活躍が期待されます。伝統を重んじつつ新しい表現を追求する彼の舞台は、多くの観客に感動を与え続けることでしょう。

参考情報

彼に関する詳細情報は、公式サイトや関連団体のウェブページで確認できます。特に西川流の伝統や活動について知りたい方には、その資料が有益です。

もう一度検索