西平守孝

西平守孝（にしひら もりたか、1939年9月 - ）は、日本の著名な生態学者であり、特にサンゴ礁研究において多大な貢献をしてきました。東北大学名誉教授、沖縄美ら島財団参与といった要職を歴任し、日本の生態学研究の発展に尽力しました。

石垣島で生まれた西平氏は、1962年に琉球大学理工学部生物学科を卒業後、東北大学大学院に進学。1967年には理学博士号を取得しました。その後、東北大学理学部助教授、琉球大学理工学部助教授、京都大学理学部助教授を経て、1982年に琉球大学理学部教授に就任しました。1991年からは東北大学理学部教授として教鞭を執り、後進の育成にも力を注ぎました。

西平氏の研究は、サンゴ礁の生態や保全に関するものが中心です。サンゴ礁の生物多様性や生態系の機能、環境変化に対する応答など、幅広いテーマに取り組み、数多くの論文を発表してきました。その研究成果は、サンゴ礁の保全政策や管理計画に大きな影響を与えています。

また、西平氏は、学会活動や社会活動にも積極的に参加しています。日本生態学会幹事長、日本サンゴ礁学会会長、沖縄県サンゴ礁保全推進協議会会長、沖縄生物学会会長、学術審議会専門委員、自然環境保全審議会委員など、数々の要職を歴任し、生態学の発展や自然保護の推進に貢献しました。

2003年に東北大学名誉教授となった後も、名桜大学国際学部観光産業学科教授や名桜大学総合研究所長として、教育・研究活動を継続しました。2009年には名桜大学名誉教授、海洋博覧会記念公園管理財団参与に就任。2012年には沖縄美ら島財団参与となり、沖縄の自然環境保全に引き続き尽力しています。

西平氏の長年の功績は高く評価されており、2008年には日本生態学会功労賞、2010年には日本学士院エジンバラ公賞を受賞しました。2014年には瑞宝中綬章を受章しています。これは、長年にわたる教育・研究活動と社会貢献に対する国からの顕彰です。

西平守孝は、サンゴ礁研究のパイオニアとして、日本の生態学研究を牽引してきた偉大な学者です。その研究成果は、サンゴ礁の保全と持続可能な利用に貢献するとともに、次世代の研究者たちに大きな影響を与え続けています。

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