西日本セイムス

西日本セイムス株式会社は、富士薬品グループの重要な一角を担うドラッグストアチェーンです。四国地方と中国地方に多くの店舗を展開しており、地域住民にとって身近な存在となっています。本社は愛媛県宇和島市に、そして事業の中枢を担う本部は高知県高知市に位置しています。

西日本セイムスの歴史は、複数の企業統合によって形作られてきました。そのルーツを辿ると、まず愛媛県宇和島市に設立された笹岡薬局株式会社があります。同社は宇和島市とその周辺地域で『ドラッグササオカ』として営業し、地域に深く根付いていました。

一方、高知県高知市にはドラッグライオン株式会社が存在していました。高知県、徳島県、岡山県で『ドラッグライオン』を展開、一部店舗では『トップス』の名称も使用していました。その後、岡山県の店舗を富士薬品へ譲渡しています。

そして、鹿児島県霧島市に設立されたドラッグストアコスモ二十一株式会社も、西日本セイムスを構成する重要なピースです。1992年の創業以来、『ドラッグコスモ21』として鹿児島県東部から熊本県南部にかけて店舗網を築き上げてきました。

これらの企業は、段階的に統合されました。まず、2005年3月、笹岡薬局とドラッグライオンは経営統合し、『株式会社中四国セイムス』が誕生しました。この統合により、店舗名も『ドラッグセイムス』へと統一され、ブランドイメージの強化が図られました。

さらに2010年4月には、富士薬品の子会社となっていたドラッグストアコスモ二十一が中四国セイムスに吸収合併され、社名が現在の『株式会社西日本セイムス』へと変更されました。この合併により、西日本セイムスの事業規模は飛躍的に拡大し、四国・中国地方のみならず、九州地方にも店舗を展開するようになりました。

しかし、2014年には経営戦略の見直しとして、九州地区の23店舗を富士薬品グループのくすりの鶴美堂（現九州セイムス）へ譲渡しています。この譲渡によって、西日本セイムスは四国・中国地方への事業集中を図り、より効率的な経営体制を構築しました。

現在、西日本セイムスは、高知エリア、徳島エリア、岡山エリア、ササオカエリア（愛媛県）、そして九州エリアの一部（譲渡前からの既存店）で『ドラッグセイムス』や『スーパードラッグコスモ21』などを展開しています。地域に密着したサービスと、豊富な品揃えを強みに、顧客満足度の向上に努めています。

西日本セイムスの歴史は、地域社会への貢献の歴史でもあります。創業以来、地域住民の健康を支え、信頼されるドラッグストアとして成長を続けてきました。今後も、地域社会との連携を深め、更なる発展を目指していくことでしょう。富士薬品グループの一員として、今後も地域社会に貢献する企業であり続けることが期待されます。

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