西武狭山ステーションビル

西武狭山ステーションビルの歴史と概要

西武狭山ステーションビル（せいぶさやまステーションビル）は、かつて埼玉県狭山市に位置していた商業施設で、1990年代まで地元の人々に利用されていました。このビルは西武プロパティーズが運営し、1979年に開業しました。当初のオープン日は、入間川駅の駅舎改装と狭山市駅の名称変更に合わせたものでした。

開業から29年間、ビルは地域住民にとって重要なショッピングスポットとして親しまれましたが、老朽化が進行し、新しい駅舎への建て替えや駅前の再開発に伴い、2008年3月20日に営業を終了しました。閉店後も、一時的に地下通路の入口が残っていましたが、駅舎の工事が完了した2010年にその部分も閉鎖されました。

かつて西武線沿線には「西武○○ステーションビル」という名称の類似施設が複数存在しましたが、西武狭山ステーションビルの閉店により、残ったのは武蔵関駅にある1店舗のみとなりました。この変遷は、Emioブランド統一による転換の影響が色濃いです。

フロアの内容

このビルは複数のフロア構成で、各階には多彩な店舗が入居していました。以下はフロアごとの特徴です。

• - 地下1階：食鮮市という生鮮食料品売場があり、地元の新鮮な食材を購入できる場所でした。
• - 1階：多様な専門店街が広がっており、狭山茶の町田園や文明堂、東京凮月堂、亀屋などの名店が並びました。食事や日用品の買い物ができる飲食店やドラッグストアもありました。
• - 2階：婦人服や呉服、手芸用品、雑貨などの店舗が並んでいました。
• - 3階：書籍を扱う書原や、音楽CDのバンダレコード、携帯電話とメガネ店、美容室が存在しました。
• - 4階：英会話スクールのNOVA（閉校）や100円ショップのキャンドゥ、マッサージ店の西洋館などがありました。
• - 5階・屋上：ビジネス用途の事務所が入っており、かつては屋上ビアガーデンもあったスポットとして、特別なイベントにのみ開放されていました。

バリアフリーと現状

このビルは、エスカレーターを両方向に運転できるよう設計されていましたが、エレベーターは1基だけでした。エレベーターの場所は1階の埼玉りそな銀行ATMの裏手でした。

ビルの閉店後、2008年11月からは旧建物の解体工事が進められました。解体中であるにもかかわらず、一部のサービスは残されていましたが、徐々に営業が終了していきました。例えば、西武園芸狭山ステーションビル店は同年末に、狭山市役所の市民サービスコーナーも2009年1月に中央公民館へ移転しています。

その後、2009年には建設現場での火災事故も発生し、一時は緊急事態となりましたが、幸いにも大きな被害はありませんでした。新しい駅舎は2010年3月26日に供用が開始され、続いて2011年にはコンビニEmio狭山市がオープンしました。

今回の変遷により、西武狭山ステーションビルは地域の歴史の一部としての役割を終え、駅舎は新たな姿で生まれ変わっています。

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