西水美恵子

西水美恵子

西水美恵子（にしみず みえこ、1948年 - ）は、日本の経済学者であり、国際的な開発コンサルタントです。世界銀行の副総裁を歴任し、開発経済分野で重要な役割を果たしました。現在は、シンクタンク・ソフィアバンクのシニア・パートナー、人を大切にする経営学会顧問として活躍しています。

生い立ちと教育

1948年、大阪府豊中市に生まれ、幼少期を北海道美唄市で過ごしました。中学3年生の時に上京し、都立西高校に進学しましたが、姉妹都市高校親善大使としてニューヨークを訪問後、ロータリークラブ交換留学生として再び渡米。その後、西高校を中退し、ガウチャー大学で経済学を学びました。1970年に同大学を卒業後、トーマス・J・ワトソン財団フェローとして一時帰国し、千代田化工建設の特許課で環境汚染問題の研究に携わりました。

その後、再び渡米し、1975年にジョンズ・ホプキンス大学大学院で経済学博士号を取得。同年、プリンストン大学経済学部とウッドロー・ウィルソン・スクールで助教授に就任しました。

世界銀行でのキャリア

1980年、西水美恵子は世界銀行に入行し、開発政策局・経済開発研究所に配属されました。その後、産業・エネルギー局産業戦略・政策課にて、エジプト、タイ、ハンガリー、中国などを担当しました。1987年には、欧州・中東・北アフリカ地域のアフガニスタン、パキスタン、トルコ局のリード・エコノミストに就任しました。1988年には同地域局の通商・産業・金融課長に昇進し、1992年には国際復興開発銀行のリスク管理・金融政策局長に就任しました。

1995年には、南アジア地域のアフガニスタン、バングラデシュ、パキスタン、スリランカ局長に任命され、1997年には同地域担当の副総裁に就任。2003年に世界銀行を退職するまで、開発途上国の経済発展を支援するために尽力しました。

現在の活動

世界銀行退職後も、西水美恵子はワシントンD.C.とイギリス領ヴァージン諸島を拠点に、執筆、講演、アドバイザーなど多岐にわたる活動を続けています。2007年からはシンクタンク・ソフィアバンクのシニア・パートナーとして、グローバルな視点から社会課題の解決に取り組んでいます。また、人を大切にする経営学会の顧問も務め、経営分野にも貢献しています。

著書と講演

西水美恵子は、自身の経験や研究に基づいて、多くの著書を執筆しています。『貧困に立ち向かう仕事』（2003年）、『国をつくるという仕事』（2009年）、『あなたの中のリーダーへ』（2012年）などの著書は、社会変革やリーダーシップに関心のある読者から高い評価を受けています。

また、講演活動も積極的に行っており、「ブータン王国に学ぶリーダーシップの形」や、東京工業大学での「国づくりとものづくり」など、多岐にわたるテーマで講演を行っています。

メディア掲載

西水美恵子の活動は、メディアでも広く取り上げられています。電気新聞での「時評 ウェーブ」、日本経済新聞夕刊での「人間発見 鉄の女と呼ばれて」「あすへの話題」などの連載を通じて、社会への提言や自身の考えを発信しています。

その他の活動

西水美恵子は、藤沢久美、坂本光司など、様々な分野の専門家と交流し、互いの知見を共有しながら活動を続けています。

外部リンク

シンクタンク・ソフィアバンク
『国をつくるという仕事』公式サイト

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