西永頌

西永 頌の業績と経歴

西永 頌（にしなが たたう）は、日本における半導体工学と結晶成長学の権威として知られる工学者であり、1939年8月19日に栃木県で生まれました。彼は名古屋大学で工学を学び、工学博士号を取得。その後、多岐にわたるキャリアを築きました。

学歴と初期の経歴

1962年に名古屋大学工学部電子工学科を卒業し、1964年には同大学院の修士課程を修了。他の学生と同じように博士課程に進みましたが、1967年に単位を取得後、退学し助手となります。名古屋大学では講師、助教授を経て教授に昇進。

豊橋技術科学大学および東京大学での活動

1977年から1983年にかけて、豊橋技術科学大学工学部で教授として活動。同時に名古屋大学でも教授を務めました。1983年には東京大学工学部教授に就任し、さらにハイブリッドなキャリアを送ります。1995年には東京大学大学院工学系研究科の教授に就任し、2000年には名城大学理工学部にも関わることとなります。2002年から2008年には豊橋技術科学大学の学長として大学の発展に寄与しました。

国際的な業績と受賞歴

西永氏は、結晶成長学会を牽引し、1994年から1996年まで日本結晶成長学会の会長を、1995年から2001年には結晶成長国際機構（IOCG）会長を務めました。この時期に、世界各国での研究協力を推進し、結晶成長の進展に大きく寄与しました。

彼の業績は多方面にわたり、1988年には日本結晶成長学会論文賞、2002年には山崎貞一賞を受賞。また、2004年にはIOCGからLaudise賞を受けるなど、国際的な評価も得ています。

著作

西永氏は、専門書や研究報告も多数著しており、著名な著作には『電子デバイスプロセス』（1983年、コロナ社）や『電子物性工学の基礎』（1992年、昭晃堂）などがあります。また、1997年には『Advances in the Understanding of Crystal Growth Mechanisms』を編著として発表しました。

最後に

西永頌は、半導体工学と結晶成長学の発展に大きく寄与した人物であり、その足跡は多くの研究者に影響を与えています。2015年には、春の叙勲として瑞宝重光章を受章し、長年にわたる彼の貢献が改めて認められました。彼の業績は、未来の技術革新に向けた基盤を提供し続けるでしょう。

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