西池和人

西池和人：トラックを沸かせた元長距離ランナー

西池和人（にしいけ かずと）は、1993年2月17日生まれ、大阪府出身の元陸上競技選手です。長距離走を専門とし、その卓越したスピードと勝負強さで、日本の陸上界に名を刻みました。

輝かしい高校時代

西池は、須磨学園高等学校時代にその才能を開花させました。高校トップレベルの選手として、国内の大会だけでなく、ユースオリンピックや世界クロスカントリー選手権大会（ジュニア）など、数々の国際大会で日本代表として活躍しました。特に、高校2年時の2009年新潟国体少年男子A10000mでは、外国人留学生や、後に日本を代表するランナーとなる大迫傑、油布郁人、設楽啓太といった強豪選手たちを抑え、28分39秒04という驚異的なタイムで優勝。この記録は、現在でも高校2年生の歴代最高記録として保持されています。さらに、高校3年時には日本ジュニア陸上競技選手権大会5000mで優勝、インターハイ5000mでは日本人トップで準優勝、全国高校駅伝では1区で区間賞を獲得するなど、向かうところ敵なしの強さを見せつけました。

大学、そして実業団へ

高校卒業後、西池は法政大学に進学。箱根駅伝には2年時の第89回大会に1度だけ出場し、1区で区間3位と好走しましたが、大学時代全体としては、高校時代のような目覚ましい活躍を見せることはできませんでした。大学卒業後は、コニカミノルタに就職し、陸上競技部に入部。2015年11月には八王子ロングディスタンスで10000mの自己ベストを更新しました。2016年の元旦に行われたニューイヤー駅伝では1区を走り、区間3位と好成績を収め、コニカミノルタの準優勝に大きく貢献しました。

現役引退、そして社業へ

2022年3月、西池はコニカミノルタ陸上競技部を退部し、現役を引退しました。退社はせず、現在は社業に専念しています。競技生活を通して培った精神力と経験を、新たな舞台で活かしていることでしょう。

お調子者？愛すべきキャラクター

西池は、そのお調子者な性格でも知られています。レースでは、ゴール時に投げキッスをしたり、「カモン！」とポーズ付きで煽ったりするなどのパフォーマンスを見せ、観客を大いに楽しませました。このユニークなキャラクターは、NHK総合テレビの『ひるまえほっと』でも紹介され、彼が「僕がいることで陸上競技部が回っている」と発言した場面が放映されました。しかし、1期後輩の神野大地からは「西池さんは、いつも1人で引きこもっている」と突っ込まれるなど、愛すべき一面も持ち合わせていました。

主な戦績と自己ベスト

西池の主な戦績は以下の通りです。

2009年 新潟国体少年男子A10000m 優勝
日本ジュニア陸上競技選手権大会5000m 優勝
インターハイ5000m 準優勝
全国高校駅伝 1区区間賞
箱根駅伝 89回大会1区 区間3位
ニューイヤー駅伝 2016年1区 区間3位

自己ベストは以下の通りです。

5000m : 13分37秒93
10000m : 28分37秒22
* ハーフマラソン : 1時間02分36秒

西池和人は、その才能と個性で、多くのファンを魅了しました。競技生活から退いた今も、彼の活躍は人々の記憶に刻まれています。

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