西衣山駅

西衣山駅

西衣山駅（にしきぬやまえき）は、伊予鉄道が運行する高浜線に設けられた駅の一つです。愛媛県松山市の衣山四丁目に位置し、駅番号は「IY06」が付与されています。

歴史

当駅の歴史は、1968年（昭和43年）6月10日に開業したことから始まります。以来、地域の交通拠点として機能しています。

駅構造

駅の構造は、線路を挟んで向かい合うようにホームが配置された相対式ホーム2面2線を有しています。各ホームはそれぞれ異なる方向（高浜方面行、松山市駅方面行）の列車が発着します。当駅は駅員が常駐しない無人駅として運用されていますが、特に利用者が多くなる朝の通勤・通学ラッシュ時間帯には、伊予鉄道から委託を受けた係員が配置され、乗降客への対応や改札業務などを補助的に行っています。

設備面において特筆すべき点として、伊予鉄道高浜線に存在する他のどの駅にもトイレ設備が設けられているのに対し、当駅は高浜線内で唯一トイレ設備を備えていない駅となっています。無人駅としては、2015年3月28日から、港山駅と共に無人化されています。

利用状況

近年、当駅の利用者数は増加傾向にあります。例えば、2015年度における一日あたりの平均乗降人員は約1,165人でした。これは、遡って1998年度の約900人という数値と比較すると、着実に利用者が増えていることを示しています。この利用者数の増加は、周辺地域の発展や開発状況とも関連があると考えられます。

駅周辺

駅周辺は、近年開発が進む新興住宅地が広がっています。一戸建ての住宅が多く建設されているほか、県道沿いなど一部には集合住宅も見られます。特に、駅の南東方向に位置する私立学校、愛光中学校・高等学校の周辺エリアでは宅地開発が著しく進行しており、新しい住宅が多数建てられています。

主要な施設としては、前述の愛光中学校・高等学校が挙げられます。多くの生徒が当駅を利用して通学するため、特に朝の通勤・通学時間帯には、列車内だけでなく駅構内も学生で大変混雑する光景が見られます。また、愛媛県の埋蔵文化財に関する調査・研究を行う愛媛県埋蔵文化財センターも駅周辺に位置しています。

備考

当駅の少し北側にあたる区間では、伊予鉄道高浜線と四国旅客鉄道（JR四国）の予讃線が比較的近接し、並行して走っています。かつて、この並行区間において、両線の乗り換え利便性を図る目的で新たな駅を設置する構想が持ち上がったことがありました。愛媛県もこの可能性について検討を行ったとされています。しかし、技術的な課題が指摘され、実現には至りませんでした。具体的には、JR線の線形が、高浜線を跨ぐ陸橋（跨線橋や跨道橋）の手前で急カーブとなっていることなどが、駅設置場所の確保や構造上の問題となり、実現を困難にした要因とされています。

隣の駅

伊予鉄道高浜線における当駅の隣は以下の通りです。

松山市駅方面: 山西駅 (IY05) - 西衣山駅 (IY06) - 高浜方面: 衣山駅 (IY07)

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