西郷どん (NHK大河ドラマ)

大河ドラマ『西郷どん』

『西郷どん』は、2018年1月7日から同年12月16日まで放送されたNHKの大河ドラマで、56回目の作品です。このドラマは、明治維新を主導した西郷隆盛を描いたもので、その視点に女性作家の林真理子や脚本家中園ミホが加わっている点が特徴的です。

制作背景

明治維新から150年を迎えるこの年にちなんで企画が立ち上げられ、2016年9月8日に制作発表が行われました。原作である林真理子の小説『西郷どん!』を基に、中園ミホが脚本を手がけました。主演は鈴木亮平が西郷隆盛役を務め、その演技に多くの注目が集まりました。また、当初は市原悦子が語りの役を担う予定でしたが、健康上の理由で降板し、西田敏行がその役を引き受けることとなりました。さらに、斉藤由貴の出演が予定されていましたが、後に南野陽子が起用されました。

制作は2017年7月から開始され、鹿児島を含む各地でロケが行われました。オープニングでは鹿児島の自然や西郷隆盛の成長が描かれ、里アンナの歌声が流れるなど、視聴者に深い印象を与えました。

注目のシーン

ドラマの初回では、西郷の妻である糸が上野公園での西郷隆盛像の除幕式に出席し、感情が高ぶるシーンが印象的でした。彼女は像を見た瞬間、「違ごう………うちの旦那さぁは……こげな人じゃ、ありもはん！」と叫び、視聴者に彼女の心情を伝えます。これにより、西郷の人間性の複雑さが浮かび上がり、物語全体に厚みを加えました。

あらすじ

西郷隆盛は、幕末の薩摩藩に生まれた下級武士で、小吉という名前で知られていました。彼は幼馴染の大久保正助（後の大久保利通）と共に成長し、剣を持てなくなった後も、明治維新の立役者として数々の試練を乗り越えていきます。島津斉彬に見いだされ、藩の中枢で重要な役割を果たすことになり、様々な政治的駆け引きの中で苦難を経験します。

彼は二度の島流しを経験しながらも、その後再び薩摩藩に戻り、維新の動乱を経て新政府の要職に就きますが、最終的には西南戦争で悲惨な運命を辿ります。彼の最期には、多くの人々が彼を追悼し、彼の日々とその影響力を感慨深く思い起こします。

作品の評価

全47話で構成され、視聴者からは賛否が分かれる結果となりましたが、物語の深さやキャラクターの描き方、特に西郷という人物への探求が多くの共感を呼びました。最終的に、このドラマは歴代大河ドラマの中でもワースト3位の視聴率を記録しましたが、多くのファンに愛され続けています。

結論

『西郷どん』は、明治維新の英雄、西郷隆盛の生涯を描いたドラマとして、多くの視聴者にその魅力を伝えました。歴史的事実を基に、彼の人格や愛情、苦悩を映し出すこの作品は、観る者の心に深く残ることでしょう。

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