西郷泰之

西郷 泰之について

西郷 泰之（さいごう やすゆき、1972年8月30日生まれ）は、日本の元社会人野球選手であり、主に内野手として一塁を守るスラッガーです。東京都に生まれ、練馬リトルシニアでの経験を経て、日本学園高校を卒業後、三菱自動車川崎（後に三菱ふそう川崎）に入社しました。

キャリアの始まり

西郷は入社直後からそのパンチ力でレギュラーの座を掴みました。彼の打撃は瞬く間に他チームにとって脅威となり、1995年には初めて日本代表チームに選ばれます。その後、彼は日本代表の中核を担い、長いキャリアの中で18回もの国際大会出場を記録しました。

社会人野球のスター

続く30代でも彼の勢いは衰えず、2007年の第78回都市対抗野球大会では、東芝に補強選手として参加し、全試合で4番打者を務めました。この大会では3本のホームランを放ち、打撃賞を獲得しました。都市対抗野球大会における通算ホームラン数は14本であり、これは杉山孝一（新日鐵名古屋）と並ぶ歴代記録です。

さらに、彼は三菱ふそう川崎でプレーしていた際、打席に立つたびに「燃えろ!西郷 エンジン機械課」という横断幕が掲げられるほどの人気選手でした。また、2004年にはチームが不祥事で活動を自粛している間、秩父市にある工場で自動車の修理に従事していました。彼のチャレンジ精神はこのような苦境をも乗り越え、2008年にはHondaに移籍しました。

輝かしい実績

西郷は都市対抗野球大会での優勝経験が豊富で、合計で6回の優勝を果たしています。この中には、三菱ふそう川崎での3回、Hondaでの1回、いすゞ自動車、東芝からの補強での優勝が含まれます。決勝進出を果たした6回すべてで優勝を遂げたことから、「優勝請負人」と称されています。10年間での6度の優勝は史上最多記録であり、社会人野球において彼の活躍は際立っていました。特に「ミスター社会人野球」と呼ばれるようになったのは彼の数々の記録から、多くの人々にその存在が認知されるようになったからです。

引退とその後

2014年、故障を乗り越えた彼は41歳で都市対抗野球大会に10年連続出場を達成しますが、2015年11月には現役引退を発表しました。その後、Hondaで社業に従事した後、2016年には同チームのヘッドコーチに就任し、2019年まで指導を担当しました。

2020年3月には東海大学硬式野球部のコーチとして招かれるも、部内の不祥事により、そのシーズン限りで辞任しました。

日本代表のキャリア

西郷は数多くの国際大会で日本代表として戦い、そのキャリアで様々な成功を収めてきました。代表歴には、アトランタオリンピックやIBAFワールドカップ、アジア選手権大会などが含まれています。

主な受賞歴

彼の卓越した成績は、社会人ベストナインを6回受賞するなどの形で認められています。また、都市対抗野球大会では橋戸賞や最優秀選手賞も受賞しています。彼のキャリアは、プロ野球に限らず、社会人野球においても輝かしいものでした。

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