西鉄ED200形電気機関車

西鉄ED200形電気機関車

西鉄ED200形電気機関車は、かつて西日本鉄道の宮地岳線で運用されていた、直流用電気機関車です。この機関車は、従来の蒸気機関車からの置き換えを目的として1950年に2両が東京芝浦電機で製造されました。

概要

ED200形の特徴は、'B-B'という軸配置を持つことです。この設計によって、運行安定性が向上しました。また、全体的なデザインは、中央に運転室を配置した凸形の車体であり、両端には機器室があります。塗装はシンプルで、黒一色が採用されていました。

製造後、ED200形は主に貨物列車の牽引に使用されました。特に、1958年には1両が三井三池港務所専用鉄道に譲渡され、201と呼ばれるようになりました。この機関車は1997年までその専用鉄道で使用され、炭鉱の閉山に伴い廃止されました。一方、もう1両の202号は1959年から宮地岳線の貨物輸送が休止された後も事業用として残存しましたが、1978年に廃車となりました。

主要諸元

ED200形の主要な数値を以下に示します。全長は11,050mm、全幅は2,744mm、全高は4,100mmです。運転整備重量は45.0トンで、電気方式は直流1,500V、架空電車線方式です。その設計は、板台枠を用いた台車形式を採用しています。また、主電動機にはSE130C形を4基装備しており、出力は440kW、引張力は4420kgとなっています。

技術的特徴

ED200形は、歯車比が1:3.17のため、速度調整が効率的で、1時間あたりの定格速度は35.0km/hに達します。動力伝達方式は、高い伝達効率を誇る歯車1段減速と吊り掛け式を採用しており、制御方式は抵抗制御や2段組み合わせ制御が用いられています。ブレーキ方式にはAMJ空気ブレーキおよび手ブレーキが搭載されています。

文献と関連項目

ED200形に関する詳細な情報は、交友社の「鉄道ファン」1986年9月号や、電気車研究会の「鉄道ピクトリアル」1999年4月臨時増刊号に記載されています。また、関連する電気機関車には国鉄ED37形、東武ED4010形、京成電鉄デキ1形などがあります。ED200形は、東芝製の戦時標準型電気機関車の一例としても知名度があります。この機関車は、戦後の日本の鉄道における重要な変革の一部を担っていたのです。

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