西飯徳康

西飯 徳康（にしい とくやす）: 卓球界の名選手と指導者

西飯徳康（1944年11月19日 - 2021年2月8日）は、三重県出身の優れた卓球選手であり、後に指導者としても高い評価を受けた人物です。彼は中専門学校から卓球を始め、その後の活動を通じて、数々の国際大会や全国大会で名を馳せました。

幼少期から大学時代までの経歴

彼は三重県の伊勢志摩の浜島（現在の志摩市）に生まれ、9人兄弟の末っ子として成長しました。中学校時代に松阪市で卓球を始めますが、最初は目立った成績を残すことができませんでした。しかし、大学3年生に進級したころからその才能が開花し、4年生の際には全日本学生選手権で9位に入賞。大学時代には後に世界チャンピオンとなる長谷川信彦との厳しい練習によって技術を磨きます。

社会人卓球選手としての活躍

1967年、実業団の東京青果に入社。同年には全日本社会人卓球選手権で準優勝、全日本卓球選手権で第3位に入るなど、早くもその実力を示しました。翌年には日本代表として日・ソ対抗国際トーナメントに出場し、見事優勝を果たします。この成功を経て、1971年には第31回世界卓球選手権に代表として参加し、ダブルスで5位、シングルスではベスト16に入賞。特に福野美恵子との混合ダブルスでは国内の強豪チームを破り、コンクリート製の国際大会での結果も残しました。

西飯スポーツの創業と卓球家庭の形成

1974年には故郷での卓球振興を目的として、西飯スポーツという専門店を創業しました。ここでの経営を通じて、後進への指導にも力を注ぎながら、選手としても全日本選手権での活動を続けました。1989年には全日本軟式卓球選手権大会で、ついにシングルスと混合ダブルスで優勝し、長年の夢を実現させます。

指導者としての功績

引退後は指導者としてのキャリアが始まり、1992年には愛知工業大学卓球部の総監督に任命されます。さらに、世界選手権やシドニーオリンピックの強化コーチを歴任し、卓球界の発展に大いに貢献しました。2010年には名古屋商科大学の監督に就任し、当時最下位だったチームを3年間で一部リーグに昇格させることに成功しました。

最後の時

2021年2月8日、彼は76歳でこの世を去りましたが、卓球界に残した足跡は永遠に語り継がれることでしょう。卓球一家として知られる西飯家は、彼の功績を引き継いで今もなお日本卓球界に大きな影響を与え続けています。

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