見参!アルチュン

『見参!アルチュン』の魅力

『見参!アルチュン』は、2001年4月から2002年3月まで毎日放送テレビで放送されていたバラエティ番組です。この番組の副題である「We are walkholic」は、出演者たちが街中を歩くことから来ています。毎週月曜日の深夜に放送されたこの番組は、ケンドーコバヤシ、山内圭哉、藤谷文子の三人が中心になって、関西の駅周辺を散策し、そこで見つけた物を元に妄想を楽しむというユニークな内容となっていました。

妄想散歩のスタイル

番組は「街を歩き倒す」というテーマのもと、様々なロケ地を訪問しながら独自の視点で街の魅力を掘り下げていきます。この番組が持つ自由な発想と妄想力は、同じく宝島社から出版されている『VOW』の雰囲気にも通じるものがありました。ロケ地の選定は、しりとり形式で決定されるという遊び心満載のスタイルが特徴です。

コーナーでは、コバヤシがボケを担当し、藤谷が激しい反応を見せ、山内がツッコむという流れが基本でした。しかし、時折藤谷の行動があまりにも過激であるため、他の二人も驚きながらツッコミを入れる場面が多々見られました。この三人の絶妙な掛け合いが視聴者に笑いを提供し、また魅力の一つともなっていました。

出演者たちの個性

レギュラー出演者の中で特に注目されたのはケンドーコバヤシ。彼は豊かな知識を活かし、街歩きの際に様々な妄想を披露しました。しかし、彼の発言は時折ぶっ飛んだ内容過ぎて、他のメンバーから呆れられることも少なくありませんでした。高所恐怖症であるコバヤシが遊具に尻込みする姿も印象的です。

一方、山内圭哉は番組の進行役を務め、二人に対してツッコミを入れる役割を果たしますが、酒屋で我を忘れることもあり、視聴者に親しみを感じさせました。さらに藤谷文子は、女優という一面を持ちながらも、番組では大胆に暴れ回る姿が視聴者の記憶に残りました。肉を食べて喜びに溺れ、コーヒーに酔いしれる様子はまた別の刺激をこの番組にもたらしていました。

準レギュラーとゲスト

番組では毎回、関西のマイナーアーティストが準レギュラーとして参加し、多彩な表現を見せました。特にサキタハヂメというノコギリ奏者は、そのマイペースなキャラクターで共演者たちを驚かせました。また、最終回には清水ミチコや松尾貴史、大槻ケンヂなども登場し、特別なイベントが盛り上がりを見せました。

独自のコーナーと名物

『見参!アルチュン』では、視聴者参加型のコーナーもあり、「出会い系俳句」では寄せられた俳句をもとに妄想を膨らませる様子が楽しまれました。他にも、視聴者からの振り込みによる出演者の目撃情報を紹介したり、街の素敵なおじさんを紹介するコーナーもありました。

また、番組の中では「味のある公園動物」や「味のある映画タイトルの看板」といったユニークな特集も展開され、視聴者の笑いを誘います。幻想的な映画紹介のコーナー「イリュージョンシネマ」では、コバヤシの妄想が炸裂し、ナレーターが補足をするスタイルも人気を博しました。

まとめ

『見参!アルチュン』は、ただのバラエティ番組ではなく、個性豊かな出演者たちが織り成す妄想散歩の魅力によって視聴者を楽しませる作品でした。その独自のスタイルとユーモアは、今日でも語り継がれるべき価値があると感じます。この番組を通じて培われたキャラクターたちの個性や掛け合いは、視聴者にとっても忘れられない思い出を作ったことでしょう。

もう一度検索