観音寺 (喜多方市)

大雲山観音寺について

観音寺（かんのんじ）は福島県喜多方市にある曹洞宗の寺院で、山号は大雲山です。この寺院の本尊は釈迦如来座像で、境内には会津三十三観音の第8番札所である如意輪観音が安置されています。この如意輪観音は妊婦にとって特に信仰されており、「子安観音」として親しまれています。

歴史

観音寺の歴史は、天正元年（1573年）に越後国から来た僧侶・快元によって始まりました。彼は当初、竹屋村北の山下に妙峰山明蓮寺を築き、その中に運慶が彫ったと言われる如意輪観音座像を据えました。しかし、寺地が狭くなったため、慶安4年（1651年）に現在地に移転し、その際に寺名も大雲山観音寺に改称されました。

正徳年間（1711年～1716年）に再建が行われましたが、明治38年（1905年）の火災により本堂や庫裡、仁王堂などが焼失しました。現在の本堂は昭和35年（1960年）に再建されたものです。

文化財

観音寺は重要文化財が多く存在し、その中でも特に注目すべきは木造如意輪観音坐像です。この像は鎌倉時代に製作され、高さ87.5センチメートルで、六本の腕を持っています。像は非常に特異な姿勢をしており、一般的には会津最大のサイズとされています。昭和30年（1955年）には、福島県の重要文化財に指定されました。

本尊である木造釈迦如来坐像や、その脇に安置される木造文殊菩薩座像、木造普賢菩薩坐像も見どころです。

建造物

境内には様々な建物が存在し、本堂は昭和35年に再建された木造平屋で、屋根はトタン葺きです。また、庫裡や鐘楼も存在し、鐘楼については前大戦中の金属動員で鐘が供出されたため、現在は鐘が無い状態です。仁王堂には仁王像が安置されており、昔は廃寺にあったものが移されました。

祭りとアクセス

観音寺では、元朝まいり（1月1日）や花まつり（4月8日）などの祭りが行われることでも知られています。アクセスは、会津バスが「竹屋」停留所に停まるほか、JR磐越西線の塩川駅からタクシーで15分ほどの距離です。車の場合は駐車場も整備されています。

まとめ

大雲山観音寺は、その美しい文化財や歴史的価値により、多くの信者や観光客に愛されている寺院です。特に観音堂の如意輪観音は妊婦の信仰を集め、地域の人々に深く根ざした存在となっています。美しい風景と共に訪れることで、心の安らぎを得ることができる場所です。

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