角川ソフィア文庫の概要
角川ソフィア文庫は、株式会社
KADOKAWAによって発行される文庫レーベルで、古典や学術に関する書籍を中心に展開しています。このレーベルの前身は
1949年に設立された
角川文庫で、その後、
1960年頃に紫帯から黄帯へと変更され、
1989年までその形が維持されました。これらの帯は、
江戸時代までの日本古典
文学やそれに関する研究を取り扱っていました。
1990年代前半には、「角川日本古典文庫」なるサブレーベルが設立され、古典
文学の普及が図られました。さらに、同時期には「角川mini文庫」も発表されましたが、これらは古典以外の領域にも広がっていました。その後、白帯として古典を中心に、学術や風習、民俗、歴史、伝記に関する書籍もラインナップに加わり、
1995年には「
角川文庫ソフィア」が発足しました。
1999年に、これらのレーベルは統合され、新たに角川ソフィア文庫が創設されました。装丁に関しても、カバーを外した際には、
角川文庫や他のサブレーベルと統一されたデザインが用いられています。特に
2001年以降は、古典
文学や
文学作品の現代語訳、解説を盛り込んだ「ビギナーズ・クラシックス」シリーズが発表され、多くの読者に支持されています。
角川ソフィア文庫は、
2005年に改編され、発行元が
角川書店から角川学芸出版に移行しました。更に、
2013年に
KADOKAWAと合併したため、ブランドカンパニーとして存続しましたが、
2015年にはその制度が廃止されました。それでも、編集元としての名称は残り、今でも多くの読者に親しまれています。
2008年以降は、各タイトルに付与される整理番号が刷新され、ジャンル別のアルファベットを用いた新たな番号が導入されるようになりました。これにより、より一層の体系的な分類が可能になり、読者が自分の興味に合った作品を見つけやすくなっています。
角川ソフィア文庫の分類
角川ソフィア文庫では、書籍をジャンルごとに分類し、読者が興味を持つ作品へ容易にアクセスできるように工夫されています。旧整理番号の一覧は以下の通りです:
- - SP 1 - 100: 日本古典文学(旧黄帯)
- - SP 101 - 200: 思想、宗教、仏教など(旧白帯)
- SP 106 - 117: 仏教の思想シリーズ
2008年以降の新整理番号は、以下のように分かれています:
- - A: 日本古典文学(「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」を含む)
- - B: 中国古典文学(「ビギナーズ・クラシックス 中国の古典」を含む)
- - C: 文学(「ビギナーズ・クラシックス 近代文学編」を含む)
- - D: 詩歌
- - E: 言語
- - F: 芸術
- - G: 思想・哲学・宗教・心理学(「ビギナーズ 日本の思想」を含む)
- - H: 仏教(「仏教の思想シリーズ」など)
- - I: 歴史・地理(「シリーズ江戸学」など)
- - J: 民族・社会
- - K: 自然科学
- - L: エッセイ
- - M: ノンフィクション
- - N: 知識・教養(「知っておきたいシリーズ」など)
このように、角川ソフィア文庫は古典
文学から現代的な文化、思想に至るまで、非常に幅広い分野を包含し、多様な読者ニーズに応えています。