角川・エス・エス・コミュニケーションズ

株式会社角川・エス・エス・コミュニケーションズについて

株式会社角川・エス・エス・コミュニケーションズは、東京都千代田区に本社を置く、角川グループに所属していた出版事業会社です。この会社は、元々1983年に設立された株式会社西武タイムが前身です。設立当初から、主に海外の書籍を日本語版として出版する業務を行っていました。

歴史的背景

1983年11月12日、西武流通グループとタイム・インコーポレイテッドの共同出資により設立された株式会社西武タイムは、タイムライフブックスの日本語版書籍の発行を主な業務とし、1985年にはマネー情報誌「マネージャパン」を、1987年には生活情報誌「レタスクラブ」を創刊しました。また、1989年にはエンタテインメント情報誌「any」を発行し、その後も様々な出版物を展開しました。

事業の変遷

1990年には社名を株式会社エス・エス・コミュニケーションズに変更し、チケット・セゾン事業を西武百貨店から譲り受け、イベントやコンサートなどのチケット販売事業にも進出しました。その後、1991年にタイム・インコーポレイテッドの株式を全株譲受し、同年にはキネマ旬報社の経営権を取得するなど、事業基盤を拡大させていきました。また、1999年にはチケット・セゾン事業を譲渡し、その内容をエンタテインメントプラスに統合しました。

2001年には企業再編が行われ、株式会社西友から角川書店へ株式の80%が譲渡され、角川グループの一員としての地位を確立しました。2005年には社名を「株式会社角川・エス・エス・コミュニケーションズ」に再変更し、角川ベルルーヌなどの雑誌の発行元としても名を馳せました。特に、「レタスクラブ」や「毎日が発見」などは人気を集める雑誌となりました。

組織の統合

2011年1月には、角川マーケティングとの吸収合併が行われ、これによって会社は解散し、長い歴史を持つ同社としての活動は終止符を打つこととなりました。出版者記号として「8275」が付与されており、その影響力は出版業界にとどまらず、多岐にわたる分野にわたりました。

主な出版物

角川・エス・エス・コミュニケーションズが関与した出版物には、生活情報誌「レタスクラブ」やエンタメ誌「any」、歴史ある「マネージャパン」、さらには角川SSC新書シリーズなどがあります。印象深いのは、食やライフスタイルに特化した雑誌「毎日が発見」などで、これらは今も多くの読者に支持されています。さらに、2008年には「sesame」の営業権を朝日新聞出版へ譲渡し、その取り組みは時代に応じた変化を見せました。

最後に

株式会社角川・エス・エス・コミュニケーションズは、設立からさまざまな事業を展開し続けてきた企業であり、出版業界において重要な役割を果たしてきた歴史を持っています。その影響は、現在の出版活動にも影響を及ぼし続けており、業界の発展に寄与したと言えるでしょう。

もう一度検索