誇りの報酬

誇りの報酬：警視庁捜査一課の二人の刑事の活躍を描く人気刑事ドラマ

1985年10月13日から1986年9月21日まで、日本テレビ系列で放送された『誇りの報酬』は、全49話にわたる人気刑事ドラマです。当初は25話予定でしたが、好評につき延長されました。警視庁捜査一課に所属する2人の刑事、芹沢春樹と萩原秋夫の活躍が物語の中心となっています。

主人公：対照的な二人の刑事

芹沢春樹（中村雅俊）は、妹と二人暮らしの独身刑事。女性好きで、運転技術は抜群。一方で寒さが大の苦手で、北[[海道]]での捜査を嫌がったこともありました。使用拳銃はコルト・ローマン2インチモデルです。

一方の萩原秋夫（根津甚八）は、小学生の息子と二人暮らしの刑事。離婚歴があり、元妻は熊本県に住んでいます。かつては警視庁ライフル班に所属していた射撃の名手でもあり、使用拳銃はS＆W M29 6.5インチモデル。冷静沈着な性格ですが、水泳が苦手という意外な弱点を持っています。彼の警察官になった動機は、父を殺害した犯人を逮捕できなかった警察への怒りからでした。

この二人の刑事の対照的な性格と、事件解決に挑む姿がドラマを盛り上げます。

その他主要登場人物

芹沢春樹の妹である芹沢歩（沢口靖子）は、兄を支えるしっかり者。萩原秋夫の息子である萩原修一（山田哲平）も重要な登場人物です。捜査一課長である田沼章（柳生博）は、二人の刑事を温かく見守る存在。秘書である真山幸子（篠ひろ子）は、明朗な性格ですが、過去の悲しい経験を持っています。真山の後任として登場する結城緑（伊藤蘭）は、練馬中央署から転属してきた刑事です。さらに、二人の刑事の行きつけの喫茶店「バルビゾン」のマスターである堀井久（鈴木ヒロミツ）や、情報屋の水野修（石橋正次）、その舎弟である大久保元（宮田恭男）、「バルビゾン」の従業員である吉野さゆり（堀江しのぶ）や後任の従業員たちなど、個性豊かな脇役たちが物語を彩ります。

制作スタッフ

プロデューサーには中村良男（日本テレビ）、山本悦夫（東宝）が名を連ねています。音楽はタケカワユキヒデ、浅野孝巳が担当。他にも数多くのスタッフが参加し、ドラマの高クオリティを支えました。撮影は都内各地だけでなく、高山、鴨川、網走、会津東山温泉、天草、長崎、秋保温泉、札幌など全国各地で行われ、その土地の風土も作品に深みを与えています。

エンディングテーマと挿入歌

エンディングテーマは、中村雅俊による「日付変更線」「Jenny（妹たちに）」「想い出のクリフサイド・ホテル」の3曲が使用されました。挿入歌には、中村雅俊の「Jenny（妹たちに）」と、根津甚八の「恋のかけら」が使用されています。

放送と配信

放送当時は、一部地域でネット局がなかったものの、多くの視聴者から支持されました。現在では、CS放送日テレプラスでHDリマスター版が放送されていますが、未だにソフト化や動画配信サービスでの配信は実現していません。多くのファンがソフト化を待ち望んでいます。

関連書籍

ドラマをさらに深く知りたい方には、日本テレビ放送網から出版された『誇りの報酬：テレビ小説』シリーズ（全3巻）がおすすめです。

『誇りの報酬』は、個性豊かな登場人物と、緊張感あふれるストーリー、そして美しい日本の風景が魅力の、忘れられない刑事ドラマです。

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