弘兼憲史の漫画『
課長島耕作』シリーズに登場する、島耕作とその周囲の架空の人物たちについて解説します。
島耕作
概要
本作の主人公。
1947年9月9日生まれ、
山口県岩国市出身。
早稲田大学法学部卒業後、初芝電器産業株式会社に入社。広告課からキャリアをスタートさせ、40代以降に頭角を現し、国内外を舞台に活躍するビジネスマンへと成長。子会社への出向も経験し、ワイン事業や音楽産業にも関与しました。英語が堪能で、海外赴任や通訳としても活躍します。
初芝電器産業では、常務、専務を歴任後、初芝五洋ホールディングス(現・TECOT)の社長、会長を経て、TECOT相談役を退任。その後、株式会社島耕作事務所を設立しました。
経歴
1970年4月:初芝電器産業株式会社入社
1983年5月:本社営業本部 販売助成部宣伝課 課長
1992年2月:本社総合宣伝部 部長
1999年1月:初芝電産貿易株式会社 代表取締役専務(出向)
2001年
10月:福岡初芝販売センター 代表取締役社長(出向)
2005年2月:本社常務取締役 中国担当役員
2008年5月:初芝五洋ホールディングス株式会社 代表取締役社長
2013年7月:TECOT 代表取締役会長
2019年8月:TECOT 相談役
2022年
3月:株式会社 島耕作 事務所を設立
人物像
座右の銘は「It's none of my business.」。社内派閥には与せず、無派閥を貫くことを重視しています。経営者としてはバランスを重視し、大胆な人材抜擢や構造改革を行う一方で、経営赤字の改善には至りませんでした。
女性関係は奔放で、離婚歴がありましたが、後に大町久美子と再婚しています。作者である
弘兼憲史の分身とも言えるキャラクターで、生年月日や出身地、最終学歴などが共通しています。
モデル
石田三成の家来・島左近、
加山雄三、佐波正一、中博など、複数の人物がモデルとされています。
初芝電器産業・TECOTの主要人物
吉原初太郎
初芝電産の創業者。「経営の神様」と呼ばれ、会社の基礎を築きました。愛人の大町愛子との間に娘・久美子をもうけました。
木野穣
初芝電産・第2代社長。吉原の死後、会長に就任。冷静な分析眼を持ち、会社の将来を第一に考える人物として描かれています。吉原の愛人であった大町愛子と肉体関係を持ち、久美子の父親代わりを務めました。
苫米地功
初芝電産・第3代社長。派閥に固執する統率者として描かれ、島を大泉派とみなして排除しようとしました。
大泉裕介
初芝電産・第4代社長。吉原の娘婿。ホステス・馬島典子を愛人として寵愛しました。豪傑で寛大な人物として描かれています。
中沢喜一
初芝電産・第5代社長。無派閥主義者で、島が尊敬する上司。島と共にコスモス映画の買収を成功させ、社長に指名されました。会社員として有能で人望も厚く、島に初芝の未来を託しました。
万亀健太郎
初芝電産・第6代社長。島にとっては中沢亡き後の良き理解者であり、島を後方からバックアップしました。攻めの経営を信条とし、情に厚い性格。愛人の栗原豊子がいましたが、後に謝萌縁と結婚。
岡林栄一
初芝電産・第7代社長。守りの経営を得意とし、島を福岡へ左遷させました。業績悪化の責任を取り退任。
勝木清春
初芝電産・第8代社長。温厚な性格で、島を常務取締役に抜擢。癌のため退任。
郡山利郎
初芝電産・第9代社長。島をライバルと認めつつ信頼。愛人を社外取締役として迎えるも、その愛人が五洋電機をめぐる
M&A合戦において初芝の内部情報を漏洩したため、引責辞任。
松橋葉一
初芝電産・第10代社長。島とともに郡山の懐刀的存在。島がTECOTの社長に就任した際、初芝電産の社長に指名されました。
国分圭太郎
TECOT第2代社長。上海初芝電産総経理として島をサポート。「武闘派」として鳴らし、島からは「謙信タイプ」と評されています。
風花凛子
TECOT第3代社長。テコット国際本部北米部長から社長に就任。プライベートではサックス奏者。
四谷嵐子
TECOT・第4代社長。勝木清春の遠い親戚。東大
法学部卒業後、イエール大学へ留学。通産省へ入省後埼玉県副知事を経て、初芝電産取締役に就任。島にも好意を寄せましたが関係は発展せず。
その他の登場人物
初芝電器産業・TECOT役員
宇佐美欣三
福田敬三
小笠原昌弘
八木尊
赤松敏夫
楠本龍彦
小栗忠光
勝浦大樹
初芝(TECOT)本社・グループ会社の社員
樫村健三
竹綱博之
今野輝常
星康夫
平井均
金子崇
弥田秀治
多南護
陳民生
白鳥冬彦
南村彩
多田かおり
神奈川恵子
謝萠縁(万亀萌)
三代稔彦
UEMATSU塗装工業
島が社外取締役を務める大手塗装会社。
初芝電産(TECOT)歴代社長・会長
初芝電産歴代社長
初芝電産歴代会長
TECOT(初芝五洋ホールディングス)歴代社長
* TECOT(初芝五洋ホールディングス)歴代会長
詳細については、各人物の項目を参照ください。