諸橋仁智

諸橋仁智の人生と軌跡

諸橋仁智（もろはし よしとも）、1976年8月19日生まれの日本の弁護士であり、元暴力団構成員という異色の経歴を持つ人物です。彼は福島県いわき市で生まれ、家族の中での悲劇を経験しつつも、医療、ライティング、そしてボクシングに情熱を持つようになりました。彼の人生は波乱に満ちており、特に思春期の頃の出来事が彼のその後の進路に大きな影響を与えました。

学生時代の葛藤と転機

中学生の時、父親が癌で亡くなるという衝撃的な出来事が彼の心に深い傷を残しました。福島県立磐城高等学校を卒業後、優秀な進学校として知られる当校では、彼は学業で落ちこぼれてしまいます。その後、大学受験予備校に通う中で、不幸にも覚醒剤に手を出してしまい、彼の人生は暗転します。2年間の浪人生活を経て、成蹊大学経済学部に進学しましたが、そこでの人生は厳しいものでした。

バイト先の麻雀店で暴力団員と出会い、彼の「アニキ」とともにヤミ金業に手を染めることになります。この経歴は、後に彼が重い罪を犯し暴力団構成員となるまで続きました。しかし、拘留中にある本と出会ったことが、彼の人生の転機になります。その本は、大平光代弁護士著の『だから、あなたも生きぬいて』であり、彼はこの本に感銘を受け、司法試験合格を目指す決意を固めました。

法曹界への道のり

最初に宅地建物取引士試験に挑み合格、その後司法書士、さらには弁護士を目指して関西大学法科大学院に進学します。38歳という異例の年齢で司法試験に合格した彼は、大平光代に感謝の手紙を送り、彼女との交流が始まります。その後、2015年に弁護士登録を果たし、2022年には自身の過去を明かすことを決意しました。特に、丸山ゴンザレスのYouTubeチャンネルに出演した際、その経歴を語り、多くの人々に感動を与えました。

そして現在へ

2023年には、北千住パブリック法律事務所を退所し、新たに諸橋法律事務所の代表として活動を開始。彼は、元暴力団構成員としての経験を生かし、社会に貢献するための活動を続けています。受験した資格試験の中で特に宅建が過酷であったと語り、彼の座右の銘「素振りを１本でも多くやったやつが勝つ」からも、その向上心と努力が伺えます。

未来への展望

諸橋は今後も、弁護士としての活動のみならず、講演活動も展開していく予定です。「立ち直ることをあきらめてはいけない」というテーマでの講演を行い、自身の経験から得た教訓を多くの人々とシェアすることに情熱を注いでいます。彼が今後どのように社会に影響を与え、若い世代へ希望や励ましを与えていくのか、大変期待されるところです。

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