謝珠栄

謝珠栄（しゃ たまえ）

謝珠栄は、宝塚歌劇団出身の著名な振付家及び演出家で、コンテンポラリーな舞台芸術の発展に寄与しています。彼は1971年に宝塚音楽学校を卒業し、同年に宝塚歌劇団57期生として入団しました。初舞台は花組公演の『花は散る散る／ジョイ!』で、入団時は首席の成績を収めています。彼の芸名は「隼あみり」で、以後数年間、華やかな男役として活躍しました。

1975年に『ベルサイユのばら』をもって宝塚を退団した後、国内外でダンスや舞台芸術を学び、特にニューヨークでの留学が彼の芸術的な基盤を形成しました。その後、1978年には東京キッドブラザースのミュージカル『冬のシンガポール』で振付デビューを果たし、劇団四季のダンス講師としても活動を始めました。この時期、彼は多くの舞台作品の振付を手がけ、名声を獲得しました。

1985年にはTSダンスファンデーションを設立し、オリジナル作品の発表を開始します。彼の演出デビューは1992年の南青山少女歌劇団での作品です。2001年には新たにTSミュージカルファンデーションを設立し、舞台制作に専念しています。さらに、彼の作品は宝塚歌劇団においても多く上演され、特に柴田侑宏作品に関しては彼の振付が高く評価されています。

謝希望の種を撒くことを重視し、舞台制作の過程においては、若手の育成に力を入れています。教授としても活動しており、2016年より多摩美術大学教授や梅花女子大学の客員教授に就任しました。彼は自身の作品を通じて多様な文化的要素を取り入れ、特に自身のルーツである華僑文化をテーマにした作品も発表しています。このように、謝珠栄は自身のバックグラウンドを基にしながら、幅広いジャンルでの作品を手がけています。

彼の代表的な振付・演出作品には、『MAHOROBA』や『眩曜の谷～舞い降りた新星～』などがあり、その多くは宝塚歌劇団で上演されています。また、彼はミュージカル『タン・ビエットの唄』や『AKURO』により数々の賞を受賞し、業界において高い評価を得ています。

さらに、彼の振付スタイルは、観客を引き込み、物語の感情をダンスで表現する力に長けているため、多くの観客から親しまれています。彼の振付・演出は日本の舞台に新たな風を吹き込み続け、都市伝説のような存在感を放っています。

謝珠栄の活動は、舞台芸術を震わせる作品の創出にとどまらず、若手の才能を発掘し育成するという重要な役割も持っています。彼の影響力は圧倒的で、今後も彼の関わる舞台から目が離せません。

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