警視庁ラグビー部

警視庁ラグビー部

警視庁ラグビー部は、東京都に本拠を置く警視庁所属のラグビーユニオンチームです。1962年に創部され、その歴史は日本社会人ラグビーリーグとともに歩んできました。チームの創設には、後に長きにわたり明治大学ラグビー部を率いる北島忠治氏が関わったと伝えられています。現在は、2025年シーズンの時点でトップイーストリーグCグループに名を連ねています。チームは東京都東大和市にある警視庁グラウンドを拠点としており、公式戦もこの地で開催されています。

歴史

創部から間もない1965年度には、早くも全国社会人大会への初出場を果たしました。そして、チームの歴史における重要な転換点となったのが1966年です。この年、警視庁ラグビー部は関東社会人リーグの1部へ初めて昇格し、さらに秋季リーグで初優勝を飾る快挙を達成しました。

その後も1部リーグでの活動を続けますが、1969年には全国的に緊迫した社会情勢（安保闘争）に対応するための特別勤務体制が敷かれた影響で、リーグ戦への参加を見送らざるを得ず、記録上は不戦敗となりました。

1970年代に入ると、チームは再び躍進します。特に1972年から1975年にかけては、関東社会人リーグの優勝決定戦に4年連続で駒を進める強さを見せましたが、いずれも惜敗し準優勝という結果に終わりました。この時期は、チームが国内のトップレベルの社会人チームと互角に渡り合っていたことを示しています。

警視庁ラグビー部は、1966年の1部昇格以降、社会人ラグビーリーグのトップカテゴリーであった関東社会人リーグ1部に、1987年まで実に22シーズンにわたって連続して所属し続けました。また、全国社会人大会には1965年度から1976年度にかけて計9回出場しており、通算4勝を挙げ、最高成績はベスト8でした。

主な成績と近年のできごと

チームがこれまでに獲得した主なタイトルとしては、1966年の関東社会人リーグ春季リーグでの優勝が挙げられます。また、7人制ラグビーにおいても、1977年にYC&AC JAPAN SEVENSで優勝した実績があります。

トップリーグが創設された2003年以降、チームは関東社会人リーグ1部での活動を継続しますが、競争の激化とともに苦戦する時期もありました。2006-2007シーズンには1部リーグで最下位となり、翌シーズンに関東社会人リーグ2部へ降格を経験します。しかし、チームは着実に立て直しを図り、2008-2009シーズンには2部リーグで優勝。続く2009-2010シーズンにも2部リーグで優勝を果たし、1部リーグへの復帰を決めました。

1部リーグ復帰後も、一時下位に低迷する時期がありましたが、近年は再び上位争いに加わるようになります。2018-2019シーズン、2019-2020シーズン、2022-2023シーズン、2023-2024シーズンと、いずれもリーグ戦で2位という好成績を収めました。特に2023-2024シーズンには、関東社会人リーグ1部で2位となり、トップイーストリーグへの入替戦に進出。惜しくも敗れはしましたが、この結果により2024-2025シーズンからのトップイーストリーグCグループ昇格が決定しました。そして、2024-2025シーズンはトップイーストリーグCグループで6位の成績を収めています。

警視庁ラグビー部は、組織チームとして、警察官という職務を遂行しながらラグビー活動を続けています。東京都東大和市を拠点とする警視庁グラウンドは、チームの練習拠点であると同時に、公式戦の会場としても使用されています。同じ警視庁には、アメリカンフットボールチームの警視庁イーグルスやバレーボールチームの警視庁フォートファイターズ、野球部など、他のスポーツチームも活動しています。大阪府警察ラグビー部も同様の組織チームとして知られています。

チームの活動や試合に関する情報は、関東ラグビーフットボール協会のウェブサイトなどでも確認することができます。

もう一度検索