谷中樹平

谷中樹平（たになか きっぺい）は、2000年6月4日に生を受けた日本のラグビーユニオン選手です。彼は主にスクラムハーフ（SH）およびフルバック（FB）という異なる役割をこなすことができ、そのユーティリティ性が特徴です。現在、国内最高峰のプロフェッショナルリーグであるジャパンラグビーリーグワンに所属するトヨタヴェルブリッツの一員としてプレーしています。

彼のラグビーキャリアは、奈良県の強豪校である御所実業高校で頭角を現すことから始まりました。高校時代には早くもその才能が認められ、将来有望な選手が集まる高校日本代表候補にも選ばれています。御所実業高校卒業後の2019年には、大学ラグビー界の強豪として名高い帝京大学へ進学しました。帝京大学ラグビー部では、激しい競争の中で着実に実力をつけ、大学選手権などの主要な舞台で経験を積みました。大学を卒業したのは2023年3月のことです。

帝京大学を卒業した同年、谷中選手はジャパンラグビーリーグワンに所属するトヨタヴェルブリッツに加入し、プロキャリアをスタートさせました。リーグワンという高いレベルでのプレーは、彼に新たな挑戦と成長の機会をもたらしています。

代表活動においても、谷中選手は様々なカテゴリーで経験を積んでいます。高校時代に高校日本代表候補に選ばれたのに続き、U20日本代表候補にも名を連ね、世代別代表レベルでの経験を積みました。さらに、シニアの日本代表としては、7人制ラグビー日本代表にも選出されています。これは、15人制とは異なるスピードとアジリティが求められる7人制ラグビーにおいても、彼の能力が認められている証です。

特に注目されるのは、2024年に開催されるパリ2024オリンピック競技大会の7人制ラグビー日本代表の内定選手に選出されたことです。オリンピックという世界のトップレベルが集まる舞台でのプレー機会を得たことは、彼のこれまでの努力が実った大きな成果であり、キャリアにおける重要な節目となります。五輪での活躍に期待が寄せられています。

選手としての身体的な特徴として、身長181センチメートル、体重90キログラムという体格を持ち合わせています。このフィジカルに加えて、スクラムハーフとしてゲームをコントロールする能力と、フルバックとして最後尾から攻撃に参加したり、ディフェンスを統率したりする能力を兼ね備えていることが、彼のプレーヤーとしての強みと言えます。ポジションの多様性は、チームにとって戦術的な選択肢を広げる上でも価値があります。

御所実業高校、帝京大学で培った技術と経験を基盤に、トヨタヴェルブリッツでプロとして研鑽を積む谷中樹平選手は、高校日本代表候補、U20日本代表候補、そして7人制日本代表、さらにオリンピック内定と、着実にキャリアの階段を上がってきました。今後のラグビー界における彼の更なる飛躍が期待されています。

もう一度検索