谷口晋吉

谷口 晋吉のプロフィール

谷口 晋吉（たにぐち しんきち）は1947年に生まれ、日本を代表する経済学者として地域経済史の分野で活躍しています。特に南アジアの経済歴史、特にインド、パキスタン、バングラデシュに焦点を当てて研究を行い、一橋大学の名誉教授として多くの学問的業績を残しています。彼の学問の根底には、深沢宏教授の指導による影響があり、単なる歴史の研究に留まらず、その社会的、経済的な側面を深く掘り下げています。

学歴と職歴

谷口は1970年に一橋大学の社会学部を卒業後、同大学院の経済学研究科に進学し、1972年に修士課程を修了しました。その後、1973年にはインドのカルカッタ大学で博士課程に進学し、1978年に歴史学博士号（Ph.D.）を取得しました。その後、学術活動を続けながら、1978年4月には一橋大学経済学部の助手として勤務を開始します。1988年には教授に昇進し、2012年には東京外国語大学に特任教授として移籍しました。

研究活動

谷口の研究は、地域経済史の視点から南アジア特にバングラデシュにおける農村社会とその変遷について深く掘り下げています。彼は、1970年代から1990年代にかけて多くの農村調査を実施し、その成果を多くの著書や論文にまとめています。

主な著書

彼の著作には、次のような重要なものがあります。

• - 『Society and Economy of A Rice-producing Village in Northern Bangladesh』（1987年）
• - 『Economic Changes and Social Transformation in Modern and Contemporary South Asia』（1994年）
• - 『Development and Culture in Asia』（2000年）

また、共同編著としてバングラデシュに関する著書も多く、国際的な視点からの研究にも貢献しています。

論文と学会活動

谷口は多くの論文を発表し、その一部は国内外の学術雑誌に掲載されています。研究内容は、農業社会の構造や歴史に関わるものであり、特に18世紀から19世紀にかけてのベンガルにおける農民の状況や土地制度に焦点を当てています。また、日本南アジア学会の理事としても活躍し、学会賞の選考委員長を務めるなど、学界において重要な役割を果たしています。

まとめ

谷口晋吉の研究は、地域経済史という特定の分野だけでなく、広く南アジアの歴史や文化の理解に貢献しており、その業績は今後も高く評価され続けることでしょう。彼の多彩な研究活動と学術的貢献は、後進の学者たちにとっても大きな指導となっています。

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