谷古宇勘司

谷古宇 勘司

谷古宇 勘司（やこう かんじ、1950年〈昭和25年〉12月15日生まれ）は、日本の政治家であり会社役員です。第101代埼玉県議会議長を務めたほか、元草加市議会議員、社会福祉法人理事長、草加市体育協会第4代会長などの要職を歴任しています。

経歴

埼玉県草加市で生まれた谷古宇勘司氏は、地元出身の政治家・実業家である谷古宇甚三郎氏の長男として育ちました。谷古宇家は、北関東地方全体や利根川流域において不動産開発事業を手掛ける旧家でした。

学歴としては、草加市立谷塚小学校、明治大学付属中野中学校・高等学校を経て、獨協大学法学部を卒業しています。さらに、2015年3月には慶應義塾大学大学院法学研究科を修了し、法学修士の学位を取得しました。大学院では、特に日本政治論の研究室で憲法と公共政策を中心とした研究に励みました。

政治家としてのキャリアは、1983年4月に埼玉県議会議員に初当選したことから始まります。以降、2012年12月までの長期にわたり、8期にわたって県議会議員を務めました。この間、1999年には第101代埼玉県議会議長に就任し、議会運営の重責を担いました。また、埼玉県議会議員としての活動と並行して、草加青年会議所理事、草加市体育協会理事、草加市文化協会理事、草加市野球連盟会長、草加市立松江中学PTA会長など、地域の様々な団体の役員としても貢献しました。

県議引退後、谷古宇氏は国政への挑戦を開始します。2012年12月には日本維新の会の衆議院埼玉県第3区支部長に就任し、同月の衆議院議員選挙に立候補しましたが、当選には至りませんでした。その後、2017年10月にも再び埼玉3区から日本維新の会公認候補として衆議院議員選挙に立候補しましたが、再度落選の結果となりました。さらに、2024年10月27日に行われた第50回衆議院議員総選挙には、選挙区を栃木県第5区に移し、日本維新の会公認で立候補しましたが、こちらも落選となりました。

政治活動以外では、2019年5月に草加市体育協会第4代会長に就任するなど、地域社会の振興にも積極的に関わっています。

人物

谷古宇氏は多岐にわたる趣味と関心を持っています。好きな作家としては、ヴィクトール・フランクル、亀井勝一郎、江藤淳、司馬遼太郎といった幅広い分野の著者を挙げています。趣味はスキー、テニス、野球といったスポーツから、芸能鑑賞まで多岐にわたります。

政策・主張

谷古宇氏は自身の公式ウェブサイトにて、「古い法律、制度、がんじがらめの今の日本を変えなければならない」と述べ、現状変革の必要性を訴えています。

2017年の衆議院議員選挙に際して行われた候補者アンケート（朝日・東大谷口研究室共同調査）では、教育、経済、社会、安全保障など幅広い分野に関する政策への考えを表明しました。

教育に関しては、幼稚園・保育所から大学までの教育無償化を「賛成」としています。

経済政策については、長期的な消費税率の引き上げ（10%より高くすること）や、所得・資産の多い人に対する課税強化については、「どちらとも言えない」と回答しました。

社会問題として、男性同士・女性同士の結婚を法律で認めること（同性婚）や、選択的夫婦別姓制度についても「どちらとも言えない」との立場を示しました。また、外国人労働者の受け入れを進めるべきかについても「どちらとも言えない」としています。

安全保障や外交に関しては、首相の靖国神社参拝や非核三原則の堅持については「どちらとも言えない」と回答しました。一方で、日本の防衛力はもっと強化すべきであることには「賛成」の意を示しました。他国からの攻撃が予想される場合の先制攻撃の是非については、「どちらとも言えない」としています。

時の安倍内閣の政策評価については、北朝鮮問題への取り組み、森友学園・加計学園問題への対応、アベノミクス、共謀罪法、安全保障関連法案の成立について、「評価しない」または「どちらかといえば評価しない」と厳しい評価を下しています。

その他、被選挙権を得られる年齢の引き下げや、原発のゼロ化または存続かといったエネルギー政策についても「どちらとも言えない」と回答しています。

家族

谷古宇氏の父である谷古宇甚三郎氏（1927年 - 2005年）は、埼玉県議会議員を務めたほか、谷古宇産業代表取締役として20社以上の関連企業を率いる谷古宇産業グループのオーナーとして知られていました。また、田中角栄元首相の側近であったことでも知られています。谷古宇甚三郎氏の住所は草加市瀬崎でした。谷古宇勘司氏は、その長男にあたります。

もう一度検索