谷戸善彦

人物概要

谷戸善彦（やと よしひこ）は、1952年1月6日生まれの日本の国土交通技官です。彼は、国土交通省の下水道部長や日本下水道事業団の理事長などの役職を歴任し、技術者としての経験と知識を積んできました。近年ではNJS取締役技師長を務め、下水道に関する新しい技術や施策の推進に寄与しています。

学歴と初期の経歴

谷戸氏は1974年に東京大学の工学部都市工学科を卒業し、その後建設省に入省しました。入省以来、下水道を含む都市インフラの整備に情熱を注ぎ、数々の役職を経て専門家としての地位を確立しています。特に1987年にはドイツのカールスルーエ大学での客員研究員としての経験も持ち、国際的な視野を広げました。

主な業務経歴

谷戸氏のキャリアは多数の重要なポジションから成り立っています。1988年からは建設省都市局公共下水道課の課長補佐として、公共下水道事業の調整や問題解決に取り組んできました。

1997年には建設省の都市局にて下水道事業調整官として、さまざまなプロジェクトの調整に関与し、1999年には東北地方建設局の企画部長を務めました。国土交通省に移行した後も、下水道事業課の課長や下水道部長を歴任し、都市と地域の整備に関する重要な施策を推進してきました。

2006年に退官後は、下水道新技術推進機構の専務理事として、新しい下水処理技術やシステムの開発と普及に尽力しました。さらに、2008年からは日本下水道事業団の理事（事業統括担当）として、事業全般の管理を担い、2011年には同団体の理事長に就任しました。これらの職務を通じて、下水道事業のさらなる発展に寄与しています。

最新の役職と受賞歴

2017年にはNJSで顧問に就任し、同年には取締役開発本部長としても活動しています。その後、技師長としてもその職務を兼務し、下水道関連の新たな課題に取り組んでいます。2022年には瑞宝中綬章を受章し、その功績が認められました。

著書と提言

谷戸氏はまた、著書も執筆しており、代表作には『小口径管推進工法の選定比較マニュアル』や『21世紀の水インフラ戦略―『スマート下水道』20の提言』があります。これらの書籍では、下水道の技術的な側面や今後の方向性について詳細に提言しています。

彼の業績と見識は、下水道事業の発展や持続可能な都市インフラの構築において極めて重要な役割を果たしています。

もう一度検索