谷甲州

谷 甲州（たに こうしゅう）

谷甲州は、1951年3月30日に生まれた日本の小説家です。兵庫県伊丹市に育ち、大阪工業大学の土木工学科を卒業した後は、建設業界で働き、その後青年海外協力隊としてネパールに渡り、国際協力事業団（JICA）でプロジェクト調整員としてフィリピンで活動しました。彼の作家としてのキャリアは、ネパールでの滞在中に短編小説「137機動旅団」が『奇想天外』に掲載されたことから始まりました。

彼のデビュー作となる初の長編小説『惑星CB-8越冬隊』は1981年に出版され、ハードSFと冒険小説の要素を見事に融合させた作品として評価を受け、その後も「航空宇宙軍史」と呼ばれる未来史シリーズをはじめ、数多くのハードSFや山岳冒険小説を発表してきました。

中でも、彼は小松左京に参加して『日本沈没』の第2部を執筆するという重要な役割を果たし、アジア地域での豊富な経験を活かして老齢の小松の代わりに実際の執筆を担当しました。このように多彩な活動をしながら、現在は石川県小松市に在住しています。日本推理作家協会や日本SF作家クラブ、宇宙作家クラブの会員でもあります。

略歴

• - 1979年: 「137機動旅団」で第2回奇想天外SF新人賞佳作を受賞。
• - 1987年: 短編「火星鉄道一九」（マーシャン・レイルロード）が第18回星雲賞短編部門を受賞。
• - 1994年: 『終わりなき索敵』で第25回星雲賞長編部門を受賞。
• - 1996年: 『白き嶺の男』が第15回新田次郎文学賞を受賞。
• - 2005年 - 2007年: 日本SF作家クラブの会長を務める。
• - 2007年: 『日本沈没 第二部』が第38回星雲賞長編部門を受賞。
• - 2014年: 『加賀開港始末』で第8回舟橋聖一文学賞、『星を創る者たち』で第45回星雲賞短編部門を受賞。
• - 2016年: 『コロンビア・ゼロ　新・航空宇宙軍史』が第35回日本SF大賞を受賞。

主な作品

彼の作品は多岐にわたり、特に「航空宇宙軍史シリーズ」は、近未来の地球、月、火星を舞台にしたSF作品で、リアルさを追求した内容が特徴です。また、以下のような多くの単発作品や短編集も発表しています。

航空宇宙軍史シリーズ

• - 軌道傭兵（オービット・コマンド）シリーズ

- 衛星基地撃破
- 月航路漂流
- シャトル救出作戦
- BC弾頭撃墜
- 発進イントレピッドII

山岳冒険小説

• - 遥かなり神々の座
• - 白き嶺の男

その他の作品

• - 加賀開港始末
• - 星を創る者たち

多くの作品において、谷は独自の視点や深い人間ドラマを織り交ぜ、読者を惹きつけ続けています。彼の作品を通じて、科学と冒険の魅力を存分に楽しむことができます。彼の作品や活動に関する詳細な情報は、谷甲州黙認FCのサイトなどで確認することができます。

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